暗闇坂
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暗闇坂(くらやみざか)と名のつく坂は複数存在する。[1]
- 東京都港区元麻布の暗闇坂。本稿で記述する。
- 文京区白山五丁目の暗闇坂。
- 文京区本郷から台東区上野へ向かう暗闇坂[2]。
- 新宿区愛住町の暗闇坂(暗坂)。
- 大田区山王二丁目の暗闇坂。
- 品川区の旧仙台坂の別名(くらやみ坂)。
- 目黒区の上目黒1丁目にある「目切坂(めきりざか)」の別称。
- 神奈川県横浜市西区のくらやみ坂。- くらやみ坂を参照。
- 茨城県土浦市小松の暗闇坂。
暗闇坂(くらやみざか)は東京都港区麻布十番二丁目から元麻布三丁目方面に上る坂。別名くらがり坂、また元の地名(麻布宮村町)から宮村坂とも言われた。かつては「暗坂」とも表記されていた。
由来
名前の由来は、昼間でも暗いほど鬱蒼と樹木が茂り、狭い坂道に覆いかぶさっていたからといわれる。暗く見通しの悪い急な坂道のためか、妖怪、幽霊が出没するなどといった伝説が生み出された。実際に追い剥ぎなどが現われる物騒なところであった。同様な命名として幽霊坂という坂も多い。
概要
坂はかなりの急勾配で、下から見て右側が高い崖になっていて、かつては木々が覆いかぶさるように茂っていたが、現在は木が少なくなり昔日の面影はない。中腹の(坂の下から見て)左側にオーストリア大使館が建っている。さらに上ってゆくと道は大きく左に曲がる。
坂の上には一本松と呼ばれる松の木がある(冠の松ともいう)。この松は明治以後二度植え替えられているが、『江戸名所図会』にも麻布一本松として紹介されている。一本松の交差点は暗闇坂、一本松坂、大黒坂、狸坂と四つの坂の合流点となっている。
暗闇坂を題材にした作品
- 音楽
- 小説
- 怪談
- 老の杖(作者:平秩東、舞台は江戸でどこの暗闇坂かは不明)
脚注
- ↑ 本項目に記載されている坂がすべての暗闇坂ではない。
- ↑ 定年時代「坂のある街 平成22年6月号」