折戸伸治
テンプレート:Infobox Musician 折戸 伸治(おりと しんじ、1973年7月30日 - )は、日本の作曲家。兵庫県出身。株式会社ビジュアルアーツ傘下のゲームブランドKeyに所属しており、美少女ゲーム業界で著名な作曲家の一人。インターネット界隈で今なお根強い人気を誇る楽曲「鳥の詩」の作曲を手掛け、現在の人気を確立した。唯一のLeafおよびKeyの設立メンバーである。血液型 は B型。別名「がんま」。好きなものは、ラーメン、唐揚げ、ジャンクフード。
略歴
高校時代にゲーム仲間の石川真也の影響で打ち込みを始める。その後、オリジナル曲を作るようになり、石川・下川直哉・中上和英の4人で音楽をするようになったという。この4人全員が後にLeafのスタッフになっている。
高校を卒業後、銀行に勤めるが、不況によるリストラなどで依願退職する。後にTGLで作曲を手がける傍ら、機材を売り払うなどして生計を立てていたが、下川の誘いでU-OFFICE(現在のアクアプラス)の設立に参加。同社ブランドLeafで『DR2ナイト雀鬼』から『雫』までの作曲を手がけたが、『雫』を最後に退社する。
その後、郵便局員などのアルバイトをしながら、外注としてフリーの作曲活動をしていた。フリー時代には20本近くの作品に関わり、アスキーの『3Dシューティングツクール』や『2D格闘ツクール』などの音楽も担当している。Tacticsの『同棲』に外注で参加した後、ネクストンに入社。『MOON.』や『ONE 〜輝く季節へ〜』の作曲を手がける。
1999年にネクストンを退社し、樋上いたる・麻枝准らと共にビジュアルアーツに入社してKeyを設立する。以降はKeyの筆頭作曲家として活動している。Key以外では、アニメ『おねがい☆ティーチャー』や同じビジュアルアーツ系ブランドotherwiseの作品『Sense Off』、かつてのLeaf時代の同僚が設立したプレイムのデビュー作『リアライズ』などに楽曲を提供している。
2012年10月24日、折戸伸治名義では初となるフルアルバム「circle of fifth」をリリースした。
人物・逸話
- 退社後にLeafのアレンジCD「orange」に曲を提供したことがある。
- テクノ調の音楽を好み、作品中に一つはテクノ調の曲が存在する事が多い。
- Key内での楽曲制作においては作曲のみを手掛けることが多いが、一部自身で編曲を行った曲も存在する。
- 影響を受けた作曲家に、久石譲と古代祐三を挙げている。
- 2007年12月から2010年8月まで樋上いたる・ちろと共にインターネットラジオ『Keyらじ』のパーソナリティを担当していた(番組中では「オリト」と名乗っている)。
同人活動
音楽系草の根ネットのUnison-BBSを発端とする「Unison LABEL」で活動していたが現在は休止中(Webサイトも無くなっている)。数人の固定メンバーを基本としながらも、CDアルバムには同じく美少女ゲーム音楽方面や同人で活動する様々な人物が参加していた。主な参加者には、I'veの高瀬一矢(「Low Trance Assembly」名義)や2008年にライトノベル作家としてデビューしたすえばしけん(「すえばし」名義)がいる。
また、前述のTactics時代や『sence off』など商業では「Unison Sound Team」としてチームで参加することもあり、折戸自身の名義も「がんま」「がんまん」等、使い分けられている。
主な作曲
- 雫
- MOON.
- ONE 〜輝く季節へ〜
- Kanon
- AIR
- CLANNAD
- 智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜
- おねがい☆ティーチャー
- リトルバスターズ!
- Rewrite
- あの夏で待ってるオープニングテーマ「sign」
代表曲
- 瑠璃子(『雫』)
- 鳥の詩(『AIR』)
- Shooting Star(『おねがい☆ティーチャー』)
- Light colors(『智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜』)
- Philosophyz(『Rewrite』)
参考文献
- 『visualstyle』2007年11月号(Vol.00)巻頭インタビュー
- 『visualstyle』2008年3月号(Vol.2)巻頭インタビュー
- 『月刊コンプティーク7月号増刊 Keyステーション』 角川書店、2011年、52-53頁