宮坂醸造

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宮坂醸造株式会社(みやさかじょうぞう)は、東京都中野区に本社を持つ味噌などの食料品・飲料製造業者である。

主要事業所は、創業地である長野県諏訪市にある。華やかな香りを醸し、吟醸酒用および普通醸造用に適する「協会7号」酵母の発祥の蔵でもある。酒造りに使用する米は、自社の精米工場で精米をしている。

主要製品の清酒「真澄」は長野県を代表する地酒、諏訪大社の宝物「真澄の鏡」にあやかって命名された。

2007年平成19年)より、「真澄」をメインブランドとした酒類事業と、「神州一味噌」をメインブランドとした食品事業が分社、それぞれ別会社となっている。

沿革

  • 戦国時代諏訪氏の家臣だったが武士を捨て酒造業となる。
  • 1662年寛文2年) - 酒造業を創業。
  • 1916年大正5年) - 諏訪郡上諏訪町(現:諏訪市)に丸高工場を設立し、味噌・醤油の製造を開始。
  • 1932年昭和7年) - 東京府東京市(現:東京都中野区)に工場を設立。以降味噌は東京、清酒は諏訪を拠点とする。
  • 1933年(昭和8年) - 宮坂醸造株式会社を設立。
  • 1946年(昭和21年) - 醸造試験場の山田正一博士が諏訪蔵において採取された真澄酵母を「協会7号」と命名した。
  • 2007年平成19年) - 酒類事業会社と食品事業会社を分社
  • 2010年(平成22年) - 7月5日、信号待ちをしている乗用車に大型トラックが追突し、その弾みで車両が突っ込み、江戸時代からの情緒を残す建物に正面から破壊されてしまい、仮店舗で蔵元ショップを営業をしていた。
  • 2012年(平成24年) - 創業350周年。また上記の事故により大破した蔵元ショップの新店舗が完成。

代表

酒類事業会社

  • 代表取締役社長 宮坂 直孝

食品事業会社

  • 代表取締役社長 宮坂 勇一郎

事業所

酒類事業会社(真澄)

  • 本社・諏訪蔵(長野県諏訪市)-大正13年築造。杜氏那須賢二。霧が峰を水源とする伏流井水を利用。
  • 富士見蔵(長野県諏訪郡富士見町)-昭和57年竣工。標高960m。杜氏平林和之。入笠山を水源とする伏流井水を利用。

食品事業会社(神州一味噌)

  • 本社(東京都中野区)
  • 丸高工場(長野県諏訪市)
  • 甲府工場(山梨県甲府市)
  • 東久留米工場(東京都東久留米市)
  • 上野原工場(山梨県上野原市)
  • 山東欣和神州一食品(中国・山東省煙台市莱陽市

主要製品

  • 清酒
    • 真澄
      • 夢殿
      • 七號
      • 山花
      • 辛口生一本
      • あらばしり
    • みやさか
  • 焼酎
  • リキュール
    • まるめろ酒
    • 梅酒
    • ゆず酒
  • 低アルコール酒
    • 花まる
  • 発泡性清酒
    • 真澄スパークリング
  • 味噌
    • 神州一味噌
      • み子ちゃん
      • 田舎みそ
    • カップ味噌汁「おいしいね」
      わかめ、長ねぎ、とん汁、ほうれん草、あさり、しじみ、キムチ、なめこ、納豆汁
  • フリーズドライ製品

宣伝

東京・中野の本社前には、関東バス「宮坂醸造」停留所があり、車内放送では「宮坂醸造・神州一」とのアナウンスが流れるテンプレート:要出典

キャラクター

み子ちゃん

「神州一味噌」のイメージキャラクターの「み子ちゃん」は、赤の地に大きな花柄の和服を着て、黒いもんぺ様のパンツを穿き、黄色いちゃんちゃんこを羽織り、頭頂部で2つのこぶに結わいた髪には左に赤いツバキ様の花をつけている。動きのないものは、正座をしている女の子の姿である[1]

これは、洋画家西原比呂志が描いたもので、登場直後は絵のみで名を持たなかったが、1962年(昭和37年)、テレビCMおよび新聞広告で大規模に公募され[2]、正式に「み子ちゃん」とネーミングされた[1]

しんちゃん

もうひとつのキャラクター「しんちゃん」は、「み子ちゃん」の弟で、同様に西原の筆による。いがぐり頭で、紺のの着物に姉同様の黒いモンペ様のパンツと黄色いちゃんちゃんこを着けた男の子の姿である。縄を用いた「電車ごっこ」に興じる姿が定番である[1]。命名の経緯も姉同様である[2]

諏訪湖畔にたたずむ「み子ちゃん」と「しんちゃん」の描かれた幅約4mもの大きなタイルモザイク画が存在する。1967年(昭和42年)に製作され、「正門の移転によりいずれ取り壊される」[3]と報道されたが、移転したのは本社屋で、それと同時にタイルモザイク画も移転した[4]

テレビCM

1955年(昭和30年)前後という民間テレビ放送の創成期、すでに「み子ちゃん」と「しんちゃん」の登場するテレビCMが白黒のアニメーションで制作されていた。また、汽車で運ばれてくるイメージを訴える「シュッシュポッポ」で始まるCMソングは、「神州一味噌」の名を広めた[5]

笑点初代スポンサー

1966年(昭和41年)5月15日日本テレビの演芸番組『笑点』の放送開始にあたり、龍角散とともに初代のスポンサーとして名を連ねている。同番組では、セットにスポンサー企業とその宣伝文句を添えた看板が掲げられていた時期があった。その当時、右側には「み子ちゃん印・しんちゃん印 神州一味噌」、左側には「ゴホン!といえば 龍角散」であった(笑点40周年記念本P29参照)。

その後、1968年(昭和43年)5月、同番組の放送開始時間が「16:30」から「17:20」に変更された際に降板した(このとき代わりに入ったのが、2011年11月現在も笑点のスポンサーとして名を連ねているサントリーである)。

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関連項目

  • 中村不折 真澄・神州一味噌のラベルロゴを作成

外部リンク

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  1. 1.0 1.1 1.2 宮坂醸造によるキャラクター公式サイト「み子ちゃん.jp」内の記事「み子ちゃんのプロフィール紹介」(2005年11月09日)の記述および画像を参照。
  2. 2.0 2.1 宮坂醸造によるキャラクター公式サイト「み子ちゃん.jp」内の記事「CM No.002:み子ちゃん誕生」(2007年1月16日)の当時のテレビCMの動画フラッシュを参照。
  3. 「中野区報」2007年(平成19年)6月20日号の記述を参照。
  4. 宮坂醸造によるキャラクター公式サイト「み子ちゃん.jp」内の記事「中野本社のタイル画について」(2007年2月8日)の記述を参照。
  5. 宮坂醸造によるキャラクター公式サイト「み子ちゃん.jp」内の記事「み子ちゃん 懐かしのCMギャラリー」(2007年1月15日)の記述、および当時のテレビCMの動画フラッシュを参照。