実践倫理宏正会

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テンプレート:基礎情報 非営利団体 一般社団法人実践倫理宏正会(じっせんりんりこうせいかい)は、一般社団法人1946年(昭和21年)5月3日に創立。1953年(昭和28年)4月1日に社団法人の認可を受けた。一般には、朝起会(あさおきかい)の名称で知られている。

概要

主な活動内容は、生活倫理の実践と朝型の生活リズムを奨励するためとして、毎日午前5時から6時まで[1]日本各地にある会場で朝起会(あさおきかい)と呼ばれる集会を開いている。 朝起会では、まず「朝の誓」を全員で唱和し、倫理・道徳の教本著書を代表者が朗読する。その後、会員各自の活動状況(仕事や家庭のこと、普及活動のことなど)や、生活倫理を実践した話(親孝行話とか家族関係改善が多い)と、新たな決意を発表する「演談」が行われる。

活動内容

毎日の午前5時から6時までの早朝集会(朝起会)が最も基本的な活動である。 また、傘下の『上廣倫理財団』(各種フォーラム主催、教育・研究助成等を行う。1987年(昭和62年)設立)上廣倫理財団公式HP)を通して、対外活動の一部を窺い知ることもできる。

スローガン

通常、国旗(日の丸)と共に「朝起会」の会場正面(演壇の背後)、講演会等の壇上背後に垂れ幕として以下のスローガンが掲げられている。

  • 朝起きは、お国を興す第一歩
  • 子供の善導は親の倫理実践から

「朝起きは…」のスローガンは、戦後復興の第一歩は「朝起会」から始まる日々が重要であるとの初代会長の思想を表したものであり、第二次大戦の傷跡が癒えた後は、倫理的に退廃した民心を復興するとの意図が示されている。「子供の…」には、初代会長が青少年の健全育成を最も重要な役割に据えてこの会を発足した、との認識が示されたものである。

朝起会

開催日は年中無休で、毎朝必ず行われている。正月元旦には「元朝式」と称した特別な朝起会が行われる。「元朝式」には各会場の代表者によって、会長の「年頭の辞」が代読され、その後会場責任者・来賓の先生方の演壇が行われる。そして最後は締めくくりに万歳三唱が行われる。

全国に800程の公認「朝起会場」があり、47都道府県全てに分布している。会場規模に応じて「支部」「支舎」「分所」「会場」の4区分があり、公認会場となる前(準備)段階の「準備会場」などもある。

朝の誓

5つの項目があり、初代会長上廣哲彦が会の根本理念を示したもの。

  • 今日一日 三つの恩[2]を忘れず 喜んで進んではたらきます[3]
  • 今日一日 人の悪をいわず 己の善を語りません
  • 今日一日 気付いたことは 身がるに直ぐ行います
  • 今日一日 腹を立てず 不足の思いをいたしません
  • 今日一日 三つの無駄[4]を排し 新しく大地に生き貫きます

日本古来から伝わる生活思想、いわゆる「徳目」に属した事柄であり、事改めて珍しいものはないが、これを毎日「朝起会」で唱和し、「今日一日」新たな心で決意し、誓いを実践することが重要とされている。

政党との関係

会として公式に自由民主党の支持を表明していないが、国会議員や自治体首長・議員等の政治家で会の賛同者には自由民主党系(保守系無所属含む)が大半を占めている。党内派閥では清和政策研究会(町村派)が多数を占めるが、元々は上廣と同郷の宏池会(旧池田派)が多数を占めていた。 選挙時の繋がりは自由民主党の公認・推薦者を推薦する場合が多いが、政党にかかわらず基本的に人物本位(会に対する理解度・参加度)で行われ、民主党国民新党社会民主党など他党候補者の推薦も少なくない。この点では「創価学会公明党」はもとより、いわゆる利益誘導団体と支持政党ほどの繋がりは存在しない。

入会金・費用

入会当初は、300円の倫風誌を原則として希望者が購入し、入会金600円、200円×12か月分=3,000円の会費を払う。ただし、次年度からは月払い200円である。維持会員、各種参加費、寄付などを行う会友も存在する。

参考文献

  • 上廣榮治 「志に生きる」「倫理がひらく君たちの未来」「教育新興」「あなたの実践倫理」「すばらしい家族」「家庭教育の原点」「家庭倫理読本」「社会倫理読本」「倫理が築く21世紀」「倫風随想」「定本朝の誓」「ジュニア版朝の誓」「心の泉」「立国への道標」「大自然の摂理の下で」

関連項目

脚注

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外部リンク

  • 熱心な会員は午前4時の開門から集い、会場・周辺の掃除、設営を行っている
  • 親の恩・師の恩・社会の恩
  • いわゆる勤労ではなく会の普及活動を行うことを指す
  • 物の無駄・時の無駄・心の無駄