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太史公(たいしこう)
- 中国前漢時代の官職。国史の編纂や暦の制定などにあたった。
- 前漢で太史公を務めた『史記』の著者である司馬遷の自称。
本紀、世家、列伝の終わりの部分には、「太史公曰」(太史公曰く)から始まる文章があり、本紀、世家、列伝で紹介した人物についての司馬遷の評価が書かれている。時に辛辣ですらあるこの人物評は、司馬遷の歯に衣着せぬ物言いが分かる好例である。このことによって、司馬遷が、必ずしも漢王朝の方ばかりを向いて著述をしていたわけではないということが分かるのである。
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