大隅野里駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:駅情報 大隅野里駅(おおすみのざとえき)は、鹿児島県鹿屋市野里町にあった日本国有鉄道(国鉄)大隅線の駅(廃駅)。大隅線廃止に伴い1987年3月14日に廃止となった。現在はフィットネスパースの休憩所がある。
廃止時の構造
- 志布志起点37.1km。
- 1面1線に側線1本の交換不能駅であった。
- 廃止時には無人駅であった。
- 戦後まもなく建設されたコンクリートの駅舎があり、無人化後廃止時まで存在し、現在もフィットネスパース(サイクリングロード)の休憩所としてその場に残っている。
歴史
海上自衛隊鹿屋航空基地に隣接している駅であった。この基地は第二次世界大戦前に日本海軍の航空基地として開設されたもので、その当時はこの駅から基地内に全長約3 kmの専用線が引き込まれ、資材や弾薬の輸送を行っていた。1945年(昭和20年)3月19日には米軍の空襲を受けて、貨物線に停車中の弾薬を搭載した貨車が爆発を起こし、駅舎が壊滅するとともに駅員4名と荷役にあたっていた海軍関係者が死亡している。
- 1915年(大正4年)7月11日 南隅軽便鉄道(1916年に大隅鉄道へ改称)の野里停留場として開業。
- 1935年(昭和10年)6月1日 大隅鉄道が国有化。古江線の駅となり、大隅野里駅に改称。
- 1936年(昭和11年)10月23日 - 古江線の路線名改称により古江西線の駅となる。
- 1938年(昭和13年)10月10日 - 1,067 mm軌間への改軌工事完成、古江東線と古江西線を合わせて古江線とする。
- 1945年(昭和20年)3月19日 米軍による空襲を受ける。
- 1972年(昭和47年)9月9日 - 全通に伴い古江線が改称され、大隅線の駅となる。
- 1987年(昭和62年)3月14日 大隅線廃止に伴い廃駅となる。
隣の駅
1938年10月10日の改軌以前は鹿屋 - 大隅野里間に田崎駅(1915年7月11日設置)、大隅野里 - 大隅高須間に滝ノ観音駅(1927年2月設置)があった。
参考文献
- 久木田 末夫『鹿児島の鉄道・百年』春苑堂出版 p.167 2000年 ISBN 4-915093-71-8
- 『日本鉄道旅行地図帳 12号 九州沖縄』 新潮社 2009年 ISBN 978-4-10-790030-2