国鉄タキ7300形貨車 (初代)
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国鉄タキ7300形貨車(こくてつタキ7300がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍したタンク車である。
概要
タキ7300形は、1959年(昭和34年)から1966年(昭和41年)にかけて製造された、35t積のセメント専用の貨車(タンク車)で、私有貨車である。総計523両(タキ7300 - タキ7370、タキ7374 - タキ7397、タキ17300 - タキ17399、タキ27300 - タキ27399、タキ37300 - タキ37399、タキ47300 - タキ47399、タキ57300 - タキ57327)が製造されたが、308両が川崎車輛(現川崎重工業車両カンパニー)製、215両が日立製作所製である。2001年(平成13年)度までに全車廃車となり形式消滅している。
落成当時の所有者は磐城セメント、川崎セメント、東北開発、大阪セメント、電気化学工業、住友セメント、明星セメント、日立セメント、野沢石綿セメント、富士セメントであった。
構造
初期車は3個、後期車は4個の積み込み口を持つ。荷役方式はエアスライド式。
本車は、その後のタキ1900形などの40t車の基本となった。
参考文献
- 鉄道公報
- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)