半音(はんおん)とは、伝統的な西洋音楽における音程の最小単位である。
人間は音の高さの違いを周波数比で認識する(音程参照)が、十二平均律にあっては、半音はオクターブの12分の1であるから、半音を構成する2音の周波数比は<math>1:\sqrt[12]{2}</math>となる。その他の音律では、16:17、17:18、18:19、19:20などの周波数比となる。平均律以外の音律では半音には全音階的半音と半音階的半音の区別が存在する。
半音にまつわる事項
- 増一度、短二度、重減三度の音程は半音である。
- 十二平均律で全音は半音の倍となる。周波数比は半音の周波数比の自乗となり、<math>1:\sqrt[6]{2}</math>である。その他の音律では、8:9、9:10などの周波数比となる。
- 現代音楽や民族音楽では、半音よりさらに音の高さの違いが小さい音を扱う場合がある。そのような音程は微分音と呼ぶ場合がある。
- 平均律の半音の100分の1の音の幅をセントといい、微細な音の違いを表すときの単位として使う。1セントの周波数比は、<math>1:\!\!\sqrt[1200]{2}</math>である。