刃物
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刃物(はもの、英語:bladed object)とは、刃という構造を持ち対象を切る(切断する、切削する)ための道具。または武器、刀など。物を加工したり、生き物を殺傷したりするための基礎的な道具。刃に安全に手に持つための取っ手をつけたものである。
極めて綺麗な伝統的刃物を製造する社会には日本、アラビア、ヨーロッパ、中国などがある。
現代的な刃物は、鉄やステンレス(鋼)などの金属(一部セラミック製のものもある)で作られているが、過去には青銅(青銅器時代)あるいは、石製の刃物が主に用いられていたこともある(石器時代)。
生産地としては、日本では岐阜県関市や福井県越前市、大阪府堺市、兵庫県三木市、高知県香美市、海外ではドイツのゾーリンゲンが有名である。刃物鋼の原産地は島根県安来市とスウェーデンが世界的に有名である。
道具としての刃物
武器としての刃物
法規制
犯罪や事故を防止するため、刃物をみだりに所持・携帯することは法律により規制されている。日本では以下の通り。
- 刃渡り15cm以上の刀、剣、やり及びなぎなた並びにあいくち及び45度以上に自動的に開刃する装置を有する飛出しナイフ: 所持禁止(銃刀法3条)
- 刃体の長さが6cmを超える刃物: 正当な理由のない携帯は禁止(同法22条)
- その他の刃物: 正当な理由なく隠して携帯することは禁止(軽犯罪法)
- 刃渡り5cm以上の刃物の飛行機内への持ち込みは禁止(航空法)
伝統的工芸品
- 越前打刃物(1979年指定)
- 堺打刃物(1982年指定)
- 信州打刃物(1982年指定)
- 播州三木打刃物(1996年指定)
- 越後与板打刃物(1996年指定)
- 土佐打刃物(1998年指定)
- 越後三条打刃物(2009年指定)