免疫療法

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免疫療法(めんえきりょうほう)とは、免疫機構の非特異的免疫機構(自然的免疫系innate immunity)の獲得免疫系に作用をもたらして、異物排除や免疫記憶のより高次の特異的応答を誘導させることにより、病気を治療する方法をいう。広い意味での健康食品の摂取(漢方薬など)から、モノクローナル抗体やサイトカイン(免疫担当細胞の情報物質)の投与、細胞の移入療法、免疫強化療法など様々な方法が研究の対象と成る[1] が、基礎免疫学において生物の免疫機構には不明な点が多いため科学的な検証が遅れている。

がん免疫療法の分類

免疫療法の分類[2]

A,間接的か直接的か

  • 患者本人の免疫システムの活性化
  1. がんワクチン
  2. サイトカイン
  • 体外から免疫物質を注射
  1. 抗体
  2. 養子免疫療法

B,治療方法による分類

  • 細胞免疫療法
  • ワクチン療法
  • サイトカイン療法
インターロイキン2やインターフェロンといったサイトカインが薬剤として使用され、腎臓がんやメラノーマには保険が適用されている。
  • 生体応答調節療法(Biological Response Modifiers:BRM)
  • 抗体療法
  • 遺伝子療法

なお、生体応答調節療法の一つとして有名なものに丸山ワクチン(BRM、生物学的反応修飾剤)がある。現在、厚生労働省に手続きのうえ治験薬として使用されているが、これも免疫療法の一つ。


注意点

免疫療法は癌の代替療法として広く知られているが、 免疫療法の“療法”とは、特に医師ライセンスを持っていなくても行う事ができる、いわゆる民間療法の場合がある。その実態はさまざまであり、中には無治療と同等のものが存在する。 また、がんを対象にした細胞療法など医療機関が行う治療ではあるが、1クールで自由診療では数百万円になる場合もあり、患者に対してかなりの高額請求をするクリニックも存在する。 総じて、一部を除いて免疫療法は現在科学的エビデンスが十分に検証されていない状態にある。

腫瘍免疫について

参照文献(出典)

  1. 奥野清隆「がん免疫療法の歴史」(中村祐輔編「がんペプチドワクチン療法」中山書店2009 p.13~20 )
  2. 中村祐輔編「がんペプチドワクチン療法」中山書店2009 p.6

関連項目