倍数比例の法則
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テンプレート:出典の明記 倍数比例の法則(ばいすうひれいのほうそく、テンプレート:Lang-en-short[1])とは、同じ成分元素からなる化合物の間に成り立つ法則である。同じ成分元素A、Bからなる2つの化合物X、Yを考える。この時、同じ質量のAを含むX、Yについて、X、Yそれぞれに含まれるBの質量は簡単な整数比をなす。この法則は、1802年にジョン・ドルトンによって発見され、彼が発表した原子論の有力な証拠として発表された。
例として、炭素と酸素からなる2つの化合物として、一酸化炭素と二酸化炭素をとりあげる。一酸化炭素28 gと二酸化炭素44 gは、それぞれ同量の炭素12 gを含んでいる。一酸化炭素28 gには酸素16 gが含まれ、二酸化炭素44 gには酸素32 gが含まれる。すなわち、一定量の炭素を含む一酸化炭素と二酸化炭素それぞれに含まれる酸素の質量の比は、1:2 という比で表される。
炭素原子1個に対して酸素原子が1個結合した化合物が一酸化炭素であり、炭素原子1個に対して酸素原子が2個結合した化合物が二酸化炭素である。原子はそれ以上分割できない粒子であるから、炭素原子1個に対し酸素原子が非整数個結合したような化合物が存在せず、倍数比例の法則が成立するということになる。
脚注
関連項目