信用調査会社
信用調査会社(しんようちょうさがいしゃ)とは、企業や個人の信用度を調査する会社である。与信調査会社ともいう。
企業信用調査
全国展開する企業としては国内最大手の帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)の二社があるが、両社で日本国内における信用調査業界の9割近いシェアを占める(TDBが約60%、TSRが約30%)とされており、寡占化が進んだ業界状況となっている。その他、関西・九州など特定地域を中心に活動する企業として信用交換所、東京経済、データマックスなどがある。しかし、最近では大手が信用調査会社では分からない企業内部の事柄などを探偵調査会社に依頼する傾向が増えている。大手信用調査会社の情報はあくまで取材をベースとした聴き取り調査であるのに対して、探偵調査会社は内偵調査を行うことで、簿外債務や裁判履歴、過去の不祥事などを調査している。複雑な企業環境の中、もはや聴き取りベースの調査内容ではリスクマネジメントは不可能であると言える。
海外企業信用調査
東京商工リサーチは、世界最大手の企業情報提供会社ダンアンドブラッドストリート(D&B)が作成するレポート「ダンレポート」の国内独占販売権を有している。帝国データバンクは自社関連の調査会社を韓国に有するほか複数の海外信用調査会社と提携し、世界各国の企業情報を提供している。世界最大のエクスペリアンも海外企業情報の提供を2009年より開始、日本市場に参入した。また信用交換所もエクスペリアンと提携関係を結び2010年より海外企業信用調査事業を強化している。東京経済でも2010年より世界225カ国以上の企業信用調査を可能としている。人物情報世界最大のワンソースも海外企業情報の提供を2010年より開始、日本市場に参入した。データベース形式で海外企業情報を提供するビューロー・ヴァン・ダイクは、上場・非上場を含めて標準化された形式で世界最大の企業情報を有している。