佐藤貞子

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テンプレート:出典の明記 佐藤貞子(さとう さだこ、1886年 - 1950年)は、秋田県仙北郡出身の民謡歌手である。

概要

民謡「秋田おばこ」の生みの親として知られている。出雲の阿国になぞらえ「秋田の阿国」と呼ばれた。「秋田おばこ」、「秋田甚句」などを収めたレコードは戦前としては空前の60万枚のヒットを記録した。

来歴

生い立ち

1886年(明治19年)、秋田県仙北郡神代村(現・仙北市)に生まれる。笛の名人であった父の影響で民謡をはじめ、幼いころより歌の上手さは近隣に知れ渡り、地元の祭のスターであった。1922年大正11年)、東京上野で開催された平和博覧会に出演。「おばこ節」を歌い全国芸能競演会で1位となった。この「おばこ節」に秋田を付けて「秋田おばこ」とした。

全国巡業

興行師・丸玉の誘いで「秋田おばこ佐藤貞子一座」を結成し、昭和初期に南は九州から北は樺太まで全国巡業をし人気を博す(若き日の浅野梅若も一座に参加していた)。江戸時代初期にかぶき踊りで全国巡業した出雲の阿国になぞらえ「秋田の阿国」と呼ばれた。「秋田おばこ」、「秋田甚句」などを収めたレコードは戦前としては空前の60万枚のヒットを記録した。

登場する作品

秋田県出身の女優浅利香津代の舞台「秋田おばこ物語・貞子」のモデルである。