今物語(いまものがたり)は鎌倉時代の説話集。全一巻、五十三話。延応元年(1239)以降の成立。画家および歌人として高名だった藤原信実(1177?―1265?)が編んだといわれる。
書名は当代の語り草を集めたという意。対象とする時代は鳥羽院政期~鎌倉時代初期まで。歌物語風の説話を中心に、大宮人の色恋沙汰や風流な応酬から、失敗譚・滑稽譚までを簡潔流麗な和文体で記す。
講談社学術文庫から注釈本が刊行されている。