亜ジチオン酸
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テンプレート:Chembox 亜ジチオン酸(あジチオンさん、dithionous acid)は硫黄のオキソ酸のひとつ。化学式は H2S2O4</sup>。遊離酸は極めて不安定であり単離できない。塩には安定なものがあり、ナトリウム塩は市販品が入手可能。本物質は次亜硫酸ともよばれる。遊離酸は、二酸化硫黄の希薄溶液に、鉄や亜鉛などの金属をいれ、そこに、ナトリウムアマルガムを入れると得られる。
安定性の評価
第一原理計算により亜ジチオン酸の安定性を予想した研究[1]によると、分子式が H2S2O4</sup> である分子のうち、HOS(=O)-S(=)OH の C2対称構造が分子内水素結合により最も安定と予想された。また、O2SS(OH)2 の構造を最適化するにあたって、SO2</sup>分子と S(OH)2</sup> 分子へ解離する結果が得られ、亜ジチオン酸が自発的に分解する経路にあたるとされている。
塩
ナトリウム塩にあたる亜ジチオン酸ナトリウム(別名: ナトリウムハイドロサルファイト)は、還元剤、漂白剤として利用される無色の粉末である。ニトロ基をアミノ基に還元する有機反応にも用いられる。
参考文献
- ↑ Drozdova, Y.; Steudel, R.; Hertwig, R. H.; Koch, W.; Steiger, T. J. Phys. Chem. A 1998, 102, 990-996. DOI: 10.1021/jp972658d