パナソニック システムネットワークス
パナソニック システムネットワークス株式会社(Panasonic System Networks Co., Ltd. 旧社名:パナソニックコミュニケーションズ株式会社、Panasonic Communications Co., Ltd.)は、パナソニックグループのドキュメント関連を含む固定通信関連機器、セキュリティ・放送関連機器、法人用通信端末の開発、製造、販売と、これらの機器を結ぶネットワークやシステム、ソリューション事業などのサービスを提供している会社である。
登記上の商号は「パナソニック」と「システムネットワークス」の間に空白が入らない。旧社名の「パナソニック コミュニケーションズ株式会社」では空白が入っていた。
概要
2003年(平成15年)に松下グループ各社の事業再編に伴い、九州松下電器と松下電送システム、および松下通信工業(現・パナソニック モバイルコミュニケーションズ)のPBX・ホームテレホン・ビジネスホン事業、松下電器産業(現・パナソニック)のシステム営業本部の固定通信関連営業を統合し「パナソニック コミュニケーションズ株式会社」となったのち、2010年にパナソニック株式会社のシステム事業を統合し現在の社名になった。
九州松下電器の流れで、ポンプの製造もそのまま引き継がれていたが、2005年に松下電工(現・パナソニック電工)に移管された(2008年3月31日をもってテラルに売却)。
また、九州松下電器時代にはDDIポケット(現ウィルコム)向けにPHS音声端末(KXシリーズ)も供給していた。パナソニック コミュニケーションズ発足以降、長らく公衆回線用PHS端末の供給はなかったが、2007年1月、ウィルコムの通話定額サービス利用を想定した「会議用スピーカーホン」(W-SIM端末)の供給(同年春を予定)が発表された。一方、内線電話用PHS端末(VE品番)については、松下通信工業の流れで現在も、ビジネスホンのシステムの一部として販売中である。
ファクシミリは合併以前は松下電送システムの「Panafax」(普通紙)と九州松下電器の「おたっくす」(感熱紙)がグループ内で競合していたが、両社の合併で(普通紙・感熱紙ともに)個人向け商品は「おたっくす」に一本化され、「Panafax」は業務用商品のみに使用することとなった。
テレビドアホン(VL品番)はパナソニック四国エレクトロニクス(現:パナソニック ヘルスケア、HA品番)と競合していたが、同社は撤退した。同じカタログに掲載されていたが、部材の互換性はない。
沿革
- 1955年(昭和30年)12月24日 九州松下電器(株)設立
- 1956年(昭和31年)1月 日本ゴム株式会社より同社福岡工場の土地および建物を買い取る
- 1958年(昭和33年) 松下通信工業(株)設立
- 1962年(昭和37年) 東方電機(株)(松下電送機器(株)の前身)が松下電器グループ入り
- 1970年(昭和45年) 東方電機(株)を松下電送機器(株)に改称
- 1982年(昭和57年) 松下電送機器(株)を松下電送(株)に改称
- 1998年(平成10年) 松下電器の事務機器事業部と松下電送(株)が統合し、松下電送システム(株)を設立
- 2002年(平成14年) 株式交換により、松下通信工業、九州松下電器、および松下電送システムが松下電器産業の完全子会社となる
- 2003年(平成15年)1月1日 九州松下電器と松下電送システム、および、松下通信工業のPBX・ホームテレホン事業、松下電器のシステム営業本部の固定通信関連営業、および、松下電器のカラープリンティング開発センターが統合し、パナソニック コミュニケーションズ株式会社となる。
- 2004年(平成16年) 上期において長野事業場を新潟事業場に、2004年9月をもって長崎事業場を佐賀事業場へ集約した。
- 2005年(平成17年)4月 城島事業場を松下電工(株)へ、またPCCT(パナソニック コミュニケーションズ タイ(株))を松下電器産業(株)モータ社へ事業移管した。
- 2007年(平成19年)4月1日 パナソニック四国エレクトロニクス(現・パナソニック ヘルスケア)よりPC用光学ドライブ事業の譲渡を受け、パナソニック コミュニケーションズが手がけているポータブル型光学ドライブ事業と統合
- 2009年(平成21年) 6月末に開発拠点である宇都宮事業場と生産拠点である新潟事業場(いずれも旧松下電送システムの事業場)を福岡および佐賀事業場に統合し、宇都宮事業場および新潟事業場は閉鎖した。
- 2010年(平成22年)1月1日 パナソニックの「システムソリューションズ社」と事業統合し、パナソニック システムネットワークス株式会社に社名変更。本社を東京都目黒区に移転した(なお、登記上本店は当面福岡市博多区のままとされている)。
- 2014年(平成26年)3月31日 パナソニック ヘルスケアより補聴器事業の譲渡を受ける予定[1]。
拠点
- 本社:東京都目黒区下目黒2-3-8(旧松下電送システム本社)
- 福岡事業場:福岡市博多区美野島4-1-62(旧九州松下電器本社)
- 綱島事業場:横浜市港北区綱島東4-3-1(旧松下通信工業本社。閉鎖)
- 佐江戸事業場:横浜市都筑区佐江戸町600(パナソニック モバイルコミュニケーションズ本社)
- 豊中事業場:大阪府豊中市稲津町3-1-1(HP上には載っていない)
- 守口事業場:大阪府守口市八雲中町3-1-1(HP上には載っていない)
- 佐賀事業場:佐賀県鳥栖市村田町1471
- 熊本事業場:熊本県玉名郡和水町高野1080(HP上には載っていない)
関連企業等
- パナソニックCC技術サービス
- パナソニックCC九州
- パナソニックCCグラフィックス
- パナソニックCCシステムコンサルティング
- パナソニックCCソフト
- パナソニックCCソリューションズ
- パナソニックCCテストラボ
- パナソニックCCプロダクトサービス
- パナソニックCC共済会
- パナソニック システムソリューションズ ジャパン
関連項目
- パナソニック(旧・松下電器産業)
- パナソニックグループ
- 西鉄バス - 九州松下時代、社名が最寄のバス停にもなっていた(現在は「パナソニック前」)。
- 筑肥線 - 日本ゴム福岡工場時代以来、九州松下時代まで、引き込み線が敷地内に伸びていた。