上山徹郎
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上山 徹郎(うえやま てつろう、1973年[1]2月15日[2] - )は、日本の漫画家。埼玉県出身[1]。同じく漫画家の上山道郎は実兄である[3]。
来歴
中学時代は雑誌「宇宙船」のハガキ職人であり、本名で当時放送されていた仮面ライダーBLACKや超人機メタルダーなどのイラストを投稿し、掲載されている。
1993年、第25回小学館新人コミック大賞児童部門(藤子不二雄賞)に「機動剣士 ガンボーグVZ」が入選[4]し、デビュー。『月刊コロコロコミック』に「電人ファウスト」(1994年-1995年)、「LAMPO-THE HYPERSONIC BOY-」(1996年-1999年、連載途中から『別冊コロコロコミック』に移籍)連載後、2002年から2005年まで『月刊コミック電撃大王』(メディアワークス)で「隻眼獣ミツヨシ」を連載。未完のまま連載は終了したが、同作は2008年より『JC.COM』(集英社)へ移籍し「ミツヨシ完結編」として再開した。
作風
遅筆で知られており、「LAMPO」連載時は全頁スクリーントーンが貼られていないまま雑誌に掲載されたり、「隻眼獣ミツヨシ」では数コマであるが下書きのまま雑誌に掲載されたりした。『LAMPO』では雑誌上で完結した後で単行本最終巻の発行を当初の予告から遅らせ、延々半年以上も加筆修正を行っていた。また『隻眼獣ミツヨシ』でも単行本発行の際は雑誌を休載して加筆修正を行っていた。インタビューによれば単行本発刊の際も、自らの描き込みがクリアに印刷されるようグレードの高い用紙を使う指示もしたらしい。
デビュー以降の商業誌連載作(『電人ファウスト』、『LAMPO』、『隻眼獣ミツヨシ』)はすべてアクション漫画であり、それぞれ銃撃、格闘、剣撃シーンを特徴とする。さらに『電人ファウスト』、『LAMPO』、加えてデビュー作となった『機動剣士 ガンボーグVZ』には高度に発達したロボットが登場している。インタビューによれば、アクションは『リングにかけろ』、ロボットは『ドラえもん』に強い影響を受けた結果であるという。
なお彼は男性キャラを筋肉の引き締まった細身に描くことが多いのに比して、女性キャラをむっちりとした豊満な肉体に描くことが多い。『ミツヨシ』などでは「あのような体格では迅速な動きはできないのでは?」と異論を招くが、古橋一浩は彼をRD 潜脳調査室のキャラクターデザインに起用した理由として、「アニメーションの美的センスに、新たな1ページが加わるといいなとちょっと思っています」と語っている(『MAKING BOX』インタビュー)。
評価
執筆から印刷まで徹底したこだわりを見せる彼の仕事ぶりは、一時彼をアシスタントにしていた中平正彦からしばしば「天才」と評されている。一方で、「電人ファウスト」掲載時から「児童雑誌である同誌の主力読者にアピールするには大人びていて『コロコロ』向きではない」、「隻眼獣ミツヨシ」でも「萌え雑誌である『電撃大王』の主力読者にアピールするには硬質すぎ、同誌向きではない」と指摘された。業界内では、「JC.COM」創刊号の編集者コメントに「プロの間では『知る人ぞ知る』作家で、力量はあるのに、『不遇の作家』という印象が強い人です」と書かれている。
作品リスト
- 電人ファウスト(全2巻、新装版全1巻) - 小学館
- LAMPO-THE HYPERSONIC BOY-(全4巻) - 小学館
- 隻眼獣ミツヨシ(全3巻) - メディアワークス
- ミツヨシ完結編(全2巻) - 集英社
- RD 潜脳調査室(キャラクターデザイン)
- PSYCHO-PASS サイコパス(キャラクターデザイン協力)
- テングガール(2013年10月現在、1巻) - 少年画報社
脚注
- ↑ 1.0 1.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 上山道郎サイト『別冊兄弟拳』プロフィール
- ↑ 『別冊兄弟拳blog』2007/10/13
- ↑ 兄の道郎は第20回藤子不二雄賞の入選者であり、兄弟で同じ賞を入選したことになる。
外部リンク
- ROBOHEIGHTS(上山徹郎公式サイト)