ロバート・ノージック

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テンプレート:Infobox 哲学者 テンプレート:リバタリアニズムのサイドバー ロバート・ノージック(Robert Nozick, 1938年11月16日 - 2002年1月23日)は、アメリカ合衆国哲学者ハーバード大学哲学教授コロンビア大学学士号を取得。プリンストン大学大学院では科学哲学者カール・ヘンペルに学ぶ。フルブライト留学生としてオックスフォード大学にも1年間留学した。

政治哲学の分野においては、ジョン・ロールズの『正義論』に対する反論として『アナーキー・国家・ユートピア』を著し、自由至上主義の代表的思想家として知られる。形而上学の分野においては、伝統的な「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」の問いに分析哲学の立場から取り組み、「なぜ何もないのではなく、ものがあるのか?」と題した論文を著してことでも有名である。同論文は論文集『考えることを考える』に収録されている。また同書には、自由意志の有無についての検討や倫理学の形而上学的な検討、その他認識論のあらゆる問題についての検討が収められている。

略歴

ノージックはロシア系ユダヤ人移民の子どもとして、1938年11月16日にアメリカニューヨークブルックリンで生まれた。父親はロシアのシュテットルからやってきた実業家で、Cohen という名前だった。女性詩人Gjertrud Schnackenberg と結婚した。ノージックが胃癌との長い闘病生活の末 2002年1月23日に死亡するまで、二人はずっと夫婦であった。死後ノージックはマサチューセッツ州ケンブリッジにある Mount Auburn 墓地に埋葬された。なお、同じ日にフランスの社会学者ピエール・ブルデューも死亡している。

著書

  • Anarchy, State, and Utopia, (Blackwell, 1974). ISBN 978-0465097203
嶋津格訳『アナーキー・国家・ユートピア――国家の正当性とその限界』(木鐸社,1985年二巻本・1995年一巻本)ISBN 4833221705
  • Philosophical Explanations, (Harvard University Press, 1981). ISBN 978-0674664791
坂本百大ほか訳『考えることを考える(上・下)』(青土社, 1997年) ISBN 978-4791756032 ISBN 978-4791756049
  • The Examined Life: Philosophical Meditations, (Simon and Schuster, 1989). ISBN 978-0671725013
井上章子訳『生のなかの螺旋――自己と人生のダイアローグ』(青土社, 1993年) ISBN 978-4791752614
  • The Nature of Rationality, (Princeton University Press, 1993). ISBN 978-0691020969
  • Socratic Puzzles, (Harvard University Press, 1997). ISBN 978-0674816534

参考文献

関連項目

外部リンク

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