レバノンスギ
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テンプレート:出典の明記 テンプレート:生物分類表 レバノンスギ(レバノン杉、学名:テンプレート:Snamei)は、マツ科ヒマラヤスギ属の針葉樹である。
名前に「スギ」が付いているがスギは同目ではあるもののスギ科スギ属であり、近縁ではない。
特徴
レバノン、シリアなどの高地が原産。高さは40 mほど。古代においては中近東一帯に広く自生していたが伐採利用が大規模に進んだ結果、レバノンスギの森は消滅し現在においてはレバノン等のごく一部の地域に小規模に残存するのみとなり、保護扱いされている。
良質の木材であり、古代エジプトやメソポタミアのころから建材や船材に利用されていた。レバノンに住んでいたフェニキア人はこの木を伐ってガレー船建造や木材・樹脂輸出を行い、全地中海へと進出した。
現在わずかにレバノンスギが残存するカディーシャ渓谷と神の杉の森は世界遺産に登録されている。
レバノンの国旗およびレバノンの国章のデザインにも用いられている。
保全状況評価
LOWER RISK - Least Concern (IUCN Red List Ver. 2.3 (1994))[1]IUCNレッドリストでは、1998年版で軽度懸念に評価されたが、更新が必要とされている[1]。レバノンスギの絶滅の危機を受け、2000年代から植樹活動が行われている。