メトトレキサート

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テンプレート:Drugbox メトトレキサートMethotrexate : MTX)とは、葉酸代謝拮抗剤に分類される抗悪性腫瘍薬(抗がん剤)、抗リウマチ薬である。 商品名は、抗がん剤としては、メソトレキセート (販売 : ファイザー)、抗リウマチ薬としては、リウマトレックス(同左)、メトトレキサート(沢井ほか)など。

本薬には、本薬の注射後に解毒剤のロイコボリンを投与する特殊な用法があり、これをメトトレキサート・ロイコボリン救援療法という。

効能・効果

注射剤

その他、適用外ではあるが、胃癌乳癌尿路上皮癌などにも使用される。

2.5mg錠剤

  • 下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解
    • 急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、絨毛性疾患(絨毛癌、破壊胞状奇胎、胞状奇胎)

2mg錠剤、カプセル

作用機序

副作用

  • 間質性肺炎
免疫応答として間質性肺炎を来たすことがある。頻度は1~2%といわれる。用量依存性はなく、葉酸で予防はできない。関節リウマチ治療においては、発症者のうち6ヶ月以内に80%が、1年以内に90%が発症するといわれておりテンプレート:要出典、投与開始初期には十分注意を要する。
胸部レントゲン写真、胸部単純CT、KL-6やSP-Dを用いて肺傷害を評価することが多い。
  • 肝障害
  • 骨髄抑制・骨髄破壊
骨髄で産生される、血液細胞成分である赤血球白血球血小板は新陳代謝による回転(ターンオーバー)の速い細胞の代表的なものである。これらはDNAの代謝阻害を受けると、その影響が著名に現れ、減少する。骨髄抑制により貧血日和見感染出血傾向がみられることがある。
骨髄抑制(myelosuppression)がより重症な状態では、骨髄幹細胞が破壊され、血液細胞が再生不能となる。これを骨髄破壊(myeloablation)と呼ぶ。75歳以上で起こりやすいので、高齢者の関節リウマチにはメトトレキサートは推奨しがたい。(ステロイドやプログラフ®、分子標的治療薬を検討する。)
口腔消化管の粘膜も、新陳代謝の早い組織のひとつで、メソトレキセートにより粘膜修復が遅れるため、口内炎や潰瘍を引き起こすこともある。

上記の一連の副作用を軽減するため、メソトレキセートを最後に服用してから48時間後にフォリアミンを服用する処方もしばしば行われる。

関連項目

外部リンク