メガギラス

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メガギラス (Megaguirus) は特撮映画『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』に登場する架空の怪獣である。映画『空の大怪獣ラドン』に登場する架空の怪獣メガヌロン (Meganuron) が元となっている。

特徴

トンボと縁の近い、石炭紀から三畳紀にかけて実在した絶滅分類群、オオトンボ目 (Protodonata) に属する昆虫で、巨大なトンボによく似た絶滅昆虫、メガネウラ (Meganeura) をモデルにした怪獣。実際のトンボとは違い「肢6本+ハサミ」という、昆虫の定義からは外れる構造をしている。

空の大怪獣ラドン』では幼虫であるメガヌロンのみが登場するが、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』では成虫のメガニューラとさらなる進化系のメガギラスが登場。『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)ではメガギラスがライブフィルムで登場する。

メガヌロン

『ラドン』では「怪虫」、『ゴジラ×メガギラス』では「古代昆虫」と称される。

その姿は体長数mのヤゴトンボの幼虫)である。

『空の大怪獣ラドン』のメガヌロン

  • 体長:8メートル
  • 体重:1トン

阿蘇山の麓にある炭鉱に出現し、水没した鉱内で炭鉱夫や警察官をはさみで殺害。当初は鉱夫仲間と諍いを起こしていた五郎が犯人と考えられるが(後に彼もまた遺体で発見される)、炭鉱住宅に出現したことで存在が発覚する。その身体は銃撃(拳銃・機関銃)では致命傷に至らない程度の防御力を持っている。事件を起こした個体は追跡してきた警察官や炭鉱夫を殺害した後、封鎖されていた炭鉱へ逃亡するが、河村が石炭を満載したトロッコの列をぶつけて1頭を倒す。その後、五郎の遺体を収容する最中にもう1体が出現するも、囮となった河村に気を取られている最中に自衛隊の機関銃と突然の落盤で生き埋めになる。

また、別の個体群が地下空洞のラドンの巣の周辺で繁殖していたが、孵化したラドンの雛に全て捕食される。そのため、本作では羽化した状態は登場しない。

『ゴジラ×メガギラス』のメガヌロン

  • 体長:2メートル
  • 体重:500kg[2]

ディメンション・タイドの地上試験の影響で出現したメガニューラが産んだ卵が現代で繁殖するきっかけとなる。卵はある少年、早坂淳によって渋谷へ持ち帰られるが、孵化の前兆が現れはじめたため下水道に捨てられる。そのまま渋谷の地下水道内で孵化、人間を捕食して繁殖し、地下の水脈を掘削して街全体を水没させ巨大なテリトリーとする。

劇中で淳の所持していた図鑑には3億5000年前に生きていたとされ化石はドイツと中国で合計2体発見されたと書かれている(化石はメガヌロン・ホリイと命名されている)。

  • CGの他に上半身のみの実物大ギニョールが作られた。
  • 当時バンダイから発売されたゴジラ・メガギラス・メガニューラ・メガヌロン・グリフォンの人形がブリスターパック入りになった「ゴジラ×メガギラスセット」の付属人形は肢の数が実際のヤゴ同様6本だった。

古代昆虫 メガニューラ

  • 体長:2メートル
  • 翼長:5メートル[2]
  • 体重:1トン[2]
  • 飛行速度:マッハ2[2]

渋谷に出現した多数のメガヌロンが一斉に変態(羽化)した姿。エネルギー目当てに大群でゴジラに戦いを挑んだ。尻尾の針を突き刺してゴジラのエネルギーを吸い取る。そのあまりの数の多さに、ディメンション・タイドの照準が妨害されてしまうが、ゴジラとの戦いで個体数が減ったことで発射可能になったディメンション・タイドに巻き込まれ、大半が撃退される。生き残りも渋谷の水中にいた巨大メガヌロンにエネルギーを与えて絶命する。

  • 名前はメガネウラ (Meganeura) のラテン語学名英語読みしたもの。
  • 劇中で淳の所持していた図鑑には3億5000年前に生きていたとされ中国で1か所から大量に発見されたと書かれている(化石はメガニューラ・ルイザエと命名されている)。
  • テンプレート:要出典範囲
  • CGの他にゴジラにまとわりつくシーンで25cmの造形物が150体と同サイズで羽ばたきギミック(ミニ四駆のものを使用)付きの造形物が10体、実物大の死骸の造形物が作られた[2]

超翔竜 メガギラス

  • 全長:50メートル
  • 翼長:80メートル
  • 体重:1万2千トン
  • 飛行速度:マッハ4[2]

一匹だけメガニューラへと変態せず水没した渋谷の湖底深くに眠っていた巨大なメガヌロンに対し、ゴジラからエネルギーを吸収したすべてのメガニューラが自らの命と引き換えにエネルギーを供給したことにより、海底の巨大メガヌロンが変態し怪獣化したのがメガギラスである。これは、メガニューラの生態の特徴である。究極の戦闘体であるメガギラスは周囲の敵を倒しながらテリトリーを広げる習性があるといわれ、そのためテリトリーに邪魔なゴジラを倒すべく襲いかかる。

飛行する時、羽根で飛んでいるようには見えないほどの挙動で瞬間移動したかのようにすら見えるため、ゴジラも翻弄される。また凶悪な面構えはメガロバトラと似ているが関係はない(共通しているのはすべて昆虫の怪獣であるという点のみ)。前述の羽根を高速で擦りあわせて発生させる高周波と、両手のはさみ、針のついた尻尾が武器。尻尾の針は相手に突き刺すことでエネルギーを吸収することができる。これによりゴジラの熱線の放射を止め、さらに吸収したエネルギーを光球として撃ち出す攻撃も可能である。

お台場フジテレビ本社に隣接する空中庭園ビル(架空の建物)の前でゴジラと闘う。高速移動並びに飛行能力でゴジラを翻弄、ゴジラの熱線も俊敏な動きで回避してみせる。ゴジラの鋭利な背びれで左手を切断され、さらにハイジャンプからのボディプレスなどの反撃を受けつつも、終始優勢に戦いを進めるが、ゴジラの頭部に尻尾の針を突き刺そうとしたところを逆に噛み砕かれ形勢逆転。唯一の弱点である尻尾の針を失い、それまでの勢いが嘘のように弱体化し、飛んで逃げようとするが、そこにゴジラの熱線を二発受け、空中で炎上し落下後、爆死する。

素早さに関しては圧倒的であるが、防御力は低く、すれ違いざまに背びれではさみを切断され、尻尾の針をたやすく噛み砕かれる。熱線に関しては一発浴びただけで爆発炎上する。

劇中の台詞によると中国の奥地でその化石が発見されているらしい。

  • スーツアクターは渡邊実
  • 造形物は操演ミニチュア兼着ぐるみという構造のため、基本的に操演で表現されているが、接近戦で腕を動かすシーンではアクターが上半身のみ着用した状態で撮影されている[3]

その他

映画『みんなのいえ』劇中に一瞬、メガギラスがアトラクション用の着ぐるみで登場する(アトラクション用のゴジラ(ギラゴジ)も登場)。

脚注

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関連項目

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  1. テンプレート:Cite book
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 テンプレート:Cite book 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name ".E3.82.AA.E3.83.BC.E3.83.AB.E6.9D.B1.E5.AE.9D.E6.80.AA.E7.8D.A3.E5.A4.A7.E5.9B.B3.E9.91.91"が異なる内容で複数回定義されています
  3. テンプレート:Cite book