マグレガー・メイザース
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マグレガー・メイザース(Macgregor Mathers、1854年1月8日 - 1918年11月21日)は、ロンドン生まれのオカルティスト。本名はサミュエル・リドル・マザーズ (Samuel Liddel Mathers)。表記はマクレガーとも、マザーズ、マザース、マサースとも。
隠秘学結社「黄金の夜明け団」創立者の一人であり、同団の参入儀礼を構築した。また、ロンドンの大英博物館図書閲覧室やパリのアルスナル図書館などで魔術書を渉猟し、グリモワール『ソロモンの大いなる鍵』や『術士アブラメリンの聖なる魔術の書』を翻訳・編纂した。
略歴
- 1854年 - ロンドンにて出生。
- 1877年 - 当時住んでいたボーンマスにてフリーメイソンに入会、本格的に隠秘学の研究を開始。
- 1882年 - 英国薔薇十字協会に入会。
- 1885年 - ボーンマスからロンドンに移住。
- 1887年 -『ヴェールを脱いだカバラ』(カバラ文献『ゾーハル』のラテン語訳とその注釈)を翻訳。
- 1888年 - ウィリアム・ウィン・ウェストコットによる黄金の夜明け団イシス=ウラニア・テンプルの設立に関与、三首領の一人に名を連ねる。
- 1889年 - グリモワール『ソロモンの大いなる鍵』を翻訳・編集。
- 1890年 - 哲学者アンリ・ベルクソンの実妹ミナと結婚。
- 1892年 - パリに移住。
- 1900年 - 黄金の夜明け団分裂。首領を解任され、団を追放される。その後、新たな魔術結社「A∴O∴」を設立。
- 1904年 - 『ゴエティア』、アレイスター・クロウリーにより無断で公刊される。
- 1918年 - 死去。一説には死因は同年大流行したインフルエンザとも[1]。
出典
- 吉村正和 『図説 近代魔術』 河出書房新社、2013年。