ペダン星人
ペダン星人は、『ウルトラセブン』を初めとするウルトラシリーズに登場する架空の宇宙人。別名「策略宇宙人」。
目次
『ウルトラセブン』に登場するペダン星人
『ウルトラセブン』第15話「ウルトラ警備隊西へ(後編)」に登場。
暗黒の星と言われ、生物の存在はないと思われていた第8銀河系にあるペダン星の出身。地球防衛軍のワシントン基地が発射した観測ロケットの調査資料の分析結果から、地球人と同等か、それ以上の科学力を持つ生物が存在することが確認される。観測ロケットを侵略と誤解し、「地球に対して復讐する」という無電をワシントン基地に送る。驚いたワシントン基地が緊急の防衛会議開催のために六甲山の防衛センターに招集した地球防衛科学班のチーフたち(極秘のため全員身分を偽っている)を、次々と暗殺する。さらにスーパーロボットキングジョーに地球防衛軍の潜水艦や防衛センターを襲わせる一方で、ワシントン基地の科学者で、ペダン星人にとって脅威となる情報を持つドロシー・アンダーソンを誘拐し、彼女に成り済ました星人が地球防衛軍基地に潜入、動向を探る。ダン隊員に発見されると、対キングジョーの兵器を地球防衛軍が開発していることを指摘し、やはり地球人はペダン星を侵略する気なのだと主張。平和解決を望むダンが、兵器開発を中止する代わりにペダン星人の地球撤退を提案すると、その条件を呑んでドロシーの解放を約束する。しかし美しい地球が欲しくなったペダン星人は、ドロシーの記憶を抹消した上で解放し、さらにダンとの約束を破って目的を地球侵略に変更、大円盤群を呼び寄せ、再びキングジョーを使い破壊活動を行う。記憶を取り戻したドロシーの協力で完成した「ライトンR30爆弾」によってキングジョーが爆破されたため、円盤で宇宙に逃走しようとしたところをウルトラセブンのワイドショットで撃墜され、地球へ向けて進行していた大円盤群もペダン星へ引き返してゆく。
- テンプレート:要出典範囲
- ペダン星人の姿は人間体以外はシルエットでの登場がほとんどであるため、実際どのような姿なのか判別し難いが、円盤がワイドショットを浴びて爆発する船内のシーンで一瞬のみ視認できる。頭部は後述の『大怪獣バトル』関連の作品に登場した際にヘルメットであったことが描写されている。
- 2012年にワイドショットを浴びて閃光が走るシーンで一瞬確認される姿を元に満田監督の監修を経て、ガシャポンのフィギュア『HGヒーローズ』でフィギュア化され、これまで謎とされていた姿が明確になった(『フィギュア王』2012年8月号)[1]。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』に登場するペダン星人
レイオニクスハンター・ダイル(ペダン星人ダイル)
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第1話「レイオニクスハンター」から第11話『ある戦士の墓標』にかけて登場。
レイオニクスハンターであるペダン星人の一人でレイオニクスハンターの中でもトップクラスの実力者。惑星ハマーにおけるレイオニクスバトルによって故郷のペダン星が滅びたので、その歴史を変えるために50年後の未来から派遣された。レイオニクスを激しく憎んでおり、レイを初めとして全てのレイオニクスを抹殺しようとする。
しかし、第6話で襲撃したレイに命を助けられたことから心境に変化が生じ、第10話で自身が操るキングジョーブラックが敗れたことからレイに無限の可能性を見出し撤退をハーランに具申、会談のためレイを司令母船へ案内するがハーランが計画変更をしたことに反発した際に攻撃され負傷する。人質にされていたZAPクルーを救出した際に一般部隊から銃撃を浴びせられて致命傷を負い、レイに未来を託して絶命する。墓標には形見となったヘルメットが置かれ、ZAPクルーから敬礼を受ける。
- 演:加藤厚成
- 漫画『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』同様、本作にて明確な姿が明らかになった。キール星人同様、映像作品において詳細な姿が描かれたのは今回が初めてである。
- 母船外での活動の際には、『ウルトラセブン』に登場する星人の頭部と同様の形状を持つヘルメットを着用している。
ハーラン司令(ペダン星人ハーラン)
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第10話「新たなる戦いの地平で」、第11話「ある戦士の墓標」で登場。
惑星ハマーに派遣されたペダン星レイオニクスハンターの女性指揮官。ペダン星の科学力に絶対の自信を持っている。
ダイルの具申を受けレイを迎え入れるが、実はペダン星上層部から「レイオニクスを洗脳して戦力化し、宇宙の覇権を握る」とする指令を受け取っており、実行のため一般部隊をスペースペンドラゴンに差し向けてZAPクルーを人質とし、反対したダイルに重傷を負わせる。更にレイがゴモラを召喚すると、司令母船からキングジョーブラックを主力とした大部隊を差し向け、レイを捕らえようとする。しかし、ダイルの犠牲によりZAPクルーが脱出に成功したことで枷がなくなったレイがゴモラ、リトラ、ミクラスを全力で向かわせたことにより戦いが劣勢となっているにもかかわらず、自分の敗北が信じられず戦闘を継続したために戦場からの脱出が遅れ、スペースペンドラゴンから放たれたペダニウムランチャーで破壊され吹き飛ばされてきたキングジョースカーレットの頭部の直撃により死亡する。残った部隊もハマーから撤退する。
- 演:中丸シオン
- 『ウルトラマンネクサス』では加藤が演じるダークザギが、中丸が演じるダークファウストを操るが、奇しくも本作では上下関係や主人公側との交流による結末が逆の役柄で共演となっている。
ペダン星人 レイオニクスハンター
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第6話「史上最強のレイオニクス」、第10話「新たなる戦いの地平で」、第11話『ある戦士の墓標』で登場。書籍では「ペダン兵」「ペダン兵士」[3]などの名前で表記されている。
レイオニクスハンターの一般兵士であり、基本的には2人一組で行動する。ダイルと同じ型のヘルメットを着用しているが、常にバイザーを閉じており、劇中では素顔を見せることはない。
- 後述の漫画『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』に登場するペダン星人の一般兵と同じ服装をしている。
『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』に登場するペダン星人
漫画『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』に登場。
ナックル星人と戦争状態にあり、それを終結させるために主人公・御蔵イオのバトルナイザーの力を借りようとする。
- 本作において詳細な姿のデザインが公式に設定され、このデザインが前述の『ウルトラギャラクシーNEO』に使われた。
その他
- 『ウルトラマン』第18話に登場するザラブ星人は「母星と同じ第8銀河にあるペダン星」という台詞を発する。
- 『ウルトラマンタロウ』放送当時の学年誌の記事の裏設定では、怪獣軍団がタロウを倒すため地球に送り込む怪獣を選ぶ際にキングジョーが候補に挙がり、ペダン星人に制作するよう問い合わせたところ、「ペダン星の科学力を持っても一体を製作するのに3年掛かる」と答える。
- 映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』でもキングジョーを操って地球を襲撃、セブンと戦う。映像は『ウルトラセブン』の流用だが、台詞は新録されている(声は同作でウルトラセブンの声を担当した小滝進)。
- 漫画『ウルトラマンSTORY 0』では祖体状態のキングジョーを操ってバッファロー星侵略を企んだが、セブンに阻止され敗れる。詳細な素顔が描かれているシーンもあるが、デザインは後の『大怪獣バトル』のものとは異なる。
- 『ウルトラゾーン』第19、20話『最後の攻撃命令』(前編、後編)に登場するキングジョーに搭乗する洋子(演:石橋けい)は、劇中で出身星は明かされず関連書籍にも記載はないが[4][5]、Blu-ray・DVD第5巻映像特典「ドラマ班 田口組メイキング後編」や『円谷プロ全怪獣図鑑』(2013年、小学館)で洋子 / ペダン星人と表記されている[6][7]。
- 『ウルトラマンプレミアステージ3』では、女性司令官のシャーラン(演:内田ゆか)が登場。衣装はハーランのものを踏襲している[8]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 テンプレート:Cite book
- ↑ 2.0 2.1 テンプレート:Harvnb p.364
- ↑ 3.0 3.1 3.2 テンプレート:Harvnb p.362
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite video
- ↑ テンプレート:Harvnb p.385
- ↑ テンプレート:Harvnb p.390