ベレッタM1951
テンプレート:Infobox ベレッタM1951 (Beretta M1951) はイタリアの銃器メーカーであるピエトロ・ベレッタ社が開発した自動拳銃である。1953年から1980年まで生産され、ベレッタM92が制式採用されるまでイタリア軍の制式拳銃であった。
M1951はM951とも呼ばれ、またバリエーションとしてフルオート射撃が可能なM1951R(M951R)も存在する。M1951Rの装弾数は10+1発。
M1951の口径は9mm×19、使用弾は9mmパラベラム弾、装弾数はシングル・カラム・マガジンによる8+1発である。
特徴
ベレッタ社ではM1915以来、スライド上部を切り取ってバレルを露出させるという形式を続けており、それはM1951でも継続されている。この大きく切り取られたスライドはバレルの放熱という点でも有利だが、スライド自体が軽いことで反動の軽減にも役立っている。
作動方式はワルサーP38を参考にしたショートリコイルで、ベレッタ社が初めてショートリコイル形式を導入したモデルとなったが、ダブルアクションの搭載には至らなかった。またスライド上部の切り取りによって、ジョン・M・ブローニング方式のショートリコイルメカニズムは搭載出来なかった。
当時のベレッタ社の基幹拳銃であり、イスラエル、エジプト、シリア、イラク、パキスタン、リビアなどでも制式採用されており、イスラエル、エジプト、イラクではライセンス生産もなされていた。
全体的な操作性に難があったといわれているが、当時としては標準的な形式だった。
M1951R
ロングバレルとロングマガジンを装備した、M1951のマシンピストルモデル。対テロ部隊用で、装弾数は10発に増えている。
フレーム前部にフォアグリップを装備しているが、拳銃の大きさでのフルオートは制御が非常に難しく、また一瞬で弾を撃ちつくしてしまうため、高度な訓練を要求される銃となった。 後継的な存在であるベレッタM93Rでは命中精度向上と弾丸の節約のため、3ショット・バースト機構に変更されている。