フォークト関数(Voigt function、フォークトかんすう、またはフォークト分布)は分光学のスペクトルの巾にみられる分布関数(スペクトルの巾)である。ドイツの物理学者ヴォルデマール・フォークトの名にちなんでいる。
X線、ガンマ線を含む電磁波は固有の線スペクトルにコーシー分布(ローレンツ分布)であらわされる分布をもっていて、それを分光器で観測する時、原子の熱振動などランダムな事象による正規分布(ガウス分布)にしたがう分布の広がりが加わることになる。スペクトルの分布(フォークト関数は)はコーシー分布と正規分布が合成(畳み込み:コンボルーション )されたものになる。