パンノキ

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パンノキ(学名:Artcarpus altilis)は、クワ科の常緑高木。名称は、属名のギリシア語パン(artos)と果実(karpos)からなる。

無核種はタネナシパンノキ(英Breadfruits tree)、有核種はタネパンノキ(英Bread-nut tree)、グアテマラではマサパン(マルチパン)と呼ばれる。

特徴

ポリネシア原産。木は高さ15mほどに成長し、葉は大きく7-9裂の掌状。雌雄異花。 葉が大きく、よく茂ることから、熱帯地方では日陰樹として公園や庭園、また街路樹として植えられる。18世紀末にイギリスウィリアム・ブライによって、黒人奴隷の食料として西インド諸島に導入された。現在でもジャマイカでは食されている。

果実は黄色~黄褐色で直径10-30cm。枝先に2-3個ずつ着生し、成木からは年間50-200個が得られる。

果肉にでんぷんを含み、蒸し焼きや丸焼き、あるいは薄切りにして焼いて食べられる。 また火で乾かしてビスケット状にし、貯蔵する。味はサツマイモに似ているとされる。なお、果肉を葉で包んで土に埋め、発酵させてから食用にもする。これによって長期保存が可能となる。

繁殖は種または分根により、定植後4-8年で結実する。

関連項目

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