ハレ管弦楽団
テンプレート:Infobox Musicianテンプレート:Portal クラシック音楽 ハレ管弦楽団 (-かんげんがくだん、The Hallé) はイギリスのマンチェスターに本拠を置く、イギリスで最も伝統あるオーケストラである。古い資料ではハルレ管弦楽団という表記になっている場合もある。1996年以来、テンプレート:仮リンクを本拠地としている。
概要
1857年5月、マンチェスター美術展(同年10月まで開催)で演奏するためにドイツ人ピアニスト・指揮者のカール・ハレ(イギリスに帰化後はサー・チャールズ・ハレ)により設立された管弦楽団が源流。展覧会の閉幕後、常設のオーケストラ団体として正式に楽団を存続させることが決定され、彼の下で同年1月30日に第1回公演を行う。当時の本拠地はテンプレート:仮リンク。以降、ハレは1895年の死去に至るまでオーナーと常任指揮者を兼任し、オーケストラの基礎を固める。
その後、1899年から1911まではハンス・リヒターやハミルトン・ハーティ等の指揮者が音楽監督を務め、特にハーティの時代はハレ管の第一次黄金時代といわれた。ハーティの後、常任空席の低迷時代が続く事になる。そんな中、第二次世界大戦が勃発し、徴兵される楽員が続出、オーケストラは存続の危機に陥る。
1943年、ハレ管中興の祖となるジョン・バルビローリが常任指揮者に就任する。バルビローリは徴兵によってわずか33名にまで減っていた楽員の補充から始め、懸命の選考により女性楽員を中心としてアンサンブルを再建、手塩にかけて育成し、ハレ管はバルビローリのオーケストラと言っても過言ではない程の関係を築き上げた。EMIに多数の録音が残っており、特にディーリアスの作品の演奏はトマス・ビーチャムのものと並んで高い評価を得ている。1970年にバルビローリが急逝。
バルビローリの死後、ジェームズ・ロッホラン、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ、ケント・ナガノ等の時代を経て、2000年以来、現在までマーク・エルダーが常任指揮者を務めている。
1996年にフリー・トレード・ホールからブリッジ・ウォーター・ホールに本拠地を移転している。
著名な初演作品
- エドワード・エルガー作曲:『交響曲第1番』(1908年)
- コンスタント・ランバート作曲:『リオ・グランデ』(1928年にラジオにて初公開、1929年に初公演)
- アンソニー・コリンズ編曲:『戦死した兵士のための哀歌』(1945年)
- ウィリアム・オルウィン作曲:『交響曲第1番』(1949年-1950年)
- ウィリアム・オルウィン作曲:『交響曲第2番』(1953年)
- レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ作曲:『南極交響曲 (1953年)
- ジェラルド・フィンジ:『チェロ協奏曲』 (1955年)
- アンソニー・ミルナー作曲:『オーケストラのための変奏曲』(1959年)
- トーマス・アデス作曲:『These Premises Are Alarmed』(1996年)
- グスタフ・マーラー作曲: 『嘆きの歌』(完全版) (1997年)
- グラハム・フィトキン作曲: 『North』(1998年)
- コリン・マシューズ作曲: 『冥王星』(2000年) - ホルスト作曲の組曲『惑星』への追加曲
歴代首席指揮者
- チャールズ・ハレ (1858-1895)
- フレデリック・コーウェン (1895-1899)
- ハンス・リヒター (1899-1911)
- ミヒャエル・バリンク (1912-1914)
- トーマス・ビーチャム (1915-1920)
- ハミルトン・ハーティ (1920-1934)
- マルコム・サージェント (1939-1942)
- ジョン・バルビローリ (1943-1970)
- ジェームズ・ロッホラン (1972-1983)
- スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ (1983-1992)
- ケント・ナガノ (1992-1999)
- マーク・エルダー (2000-現在)