ハリガネムシ

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テンプレート:生物分類表 ハリガネムシ(針金虫)とは類線形動物門ハリガネムシ綱(線形虫綱)ハリガネムシ目に属する生物の総称。

ミミズや線虫などと違って体に伸縮性がなく、のたうち回るような特徴的な動き方をする。体は左右対称で、種類によっては体長数cmから1mに達し直径は1〜3mmと細長い。内部には袋状の体腔がある。表面はクチクラで覆われていて体節はない。また、クチクラで覆われているため乾燥すると針金のように硬くなることからこの名がついた。

カマキリ(主にハラビロカマキリに寄生)やバッタゴキブリ等といった昆虫類の寄生虫として知られている。地方によっては「ゼンマイ」とも呼ばれる。アメリカでは馬を洗う水桶の中から発見されたことからhorsehair wormという俗称がある。

ジャガイモ大根などの害虫として知られている「ハリガネムシ」は本種ではなく、コメツキムシの仲間のマルクビクシコメツキ、クロクシコメツキ、クシコメツキ、トビイロムナボソコメツキ、コガネコメツキ等の幼虫である。

生活史

水生生物であるが、生活史の一部を昆虫類に寄生して過ごす。

水中に産卵された卵は孵化し、その幼虫は水と一緒に飲み込まれ水生昆虫に寄生する。その宿主である水生昆虫がカマキリなどの陸上生物に捕食されると、その体内で寄生生活をおくり成虫になる。また、寄生された昆虫は生殖機能を失う。成虫になると何らかの方法で宿主から出て、池や沼、流れの緩やかな川などの水中で自由生活し、交尾・産卵を行う。陸上生物に寄生した場合は水中に脱出する機会に恵まれず陸上でそのまま乾燥してしまうケースも少なくない。乾燥すると外見が錆びた鉄の針金のようになり硬くなるが、水を浴びると元に戻る。

一般的に、寄生生物は宿主と運命を共にするが、ハリガネムシの場合、宿主が上位の生物に捕食される場合も、宿主の体外に出ようとすると言われている。

カマキリのほかにはカマドウマバッタにも寄生する。カワゲラをはじめとする水棲昆虫類から幼生および成体が見つかることがある。また、昆虫だけではなくイワナなどの魚の内臓に寄生する場合もある。

ヒトへの寄生例が数十例あるようだが、いずれも偶発的事象と見られている。ハリガネムシを手に乗せると、爪の間から体内に潜り込むと言われることがあるが、全くの俗説で、成虫があらためて寄生生活にはいることはない。

脚注

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外部リンク


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