ナスタアリーク体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ファイル:Sa'di's Bustan - Nasta'liq calligraphy style.jpg
ナスタアリーク体で書かれたサアディーの『果樹園(Būstān)』の一節』
ファイル:Naskh-nasta'liq-comparison.png
ナスフ体とナスタアリーク体の対照(ウルドゥー語)

ナスタアリーク体(ナスタアリークたい、テンプレート:Nastaliq nastaʕlīq)は、アラビア書道の書体の一つ。

ファイル:Heart diagram-fa.PNG
ペルシア語でNastaʿLIQスクリプトの心臓の図

概要

14世紀中頃に、テンプレート:仮リンクテンプレート:仮リンクを元にしてペルシアで開発されたもので、ペルシア書体(ファールスィー体)ともいう。流麗な曲線美に特徴がある。特にサファヴィー朝ムガル朝オスマン朝ではペルシア語詩文や挿絵付き年代記、『シャーナーメ』などの文学作品を筆写するのに好んで使われた書体でもある。

19世紀にリトグラフが中東に移入されると、イランやインド方面などでは特に古典テキストの刊行される場合、活字以外に書家が石版などにナスタアリーク体で校訂したテキスト本文を書写したものが流通した。イランではさらにナスタアリーク体もつの曲線美や線の緩急を強調したテンプレート:仮リンクと呼ばれる書体が書道や書簡に用いられている。

パキスタンでは、1990年代後半になって電子活字によるナスタアリーク体のフォントが開発・導入されるまで、リトグラフによる手書きの新聞が流通していた。 ペルシア語およびウルドゥー語の最も基本的な書体である。ただし、ウルドゥー語には特有の書き方のルールがある。パキスタンのテレビニュースの字幕などで出るウルドゥー語も機械のテキストにもかかわらずこの書体で書かれている。

ナスタアリーク体の著明な書家

ギャラリー

関連項目

テンプレート:アラビア語