トライアンフ (自動車)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トライアンフ(Triumph )は、イギリスのスポーツカーとスポーティサルーンのブランドである。
概略
1885年に自転車製造業として発足以来の由緒あるブランドである。現在は早期に分社して存続しているトライアンフ・モーターサイクルがトライアンフの名を使用しているが、四輪自動車としてのブランドはBMWが保有したまま使用されていない。スポーツサルーンと2座席及び4座席のオープンカーを中心としたラインナップを展開していた。
著名な車種にスタッグ(Stag )、ドロマイト・スプリント(Dolomite Sprint )、2000サルーン及びツアラー、スピットファイア、TRシリーズがある。
年表
- 1923年 - トライアンフ10/20を製造開始。
- 1930年代に入り社名をトライアンフ・モーターカンパニー(Triumph Motor Company )に変更。
- 1934年 後にオースチンと提携するドナルド・ヒーリー(Donald Healey)を会社に招く。
- 1946年 - スタンダード・モーターカンパニー(Standard Motor Company )に自動車部門が吸収される。
- 1960年 - レイランド・モータース(Leyland Motors )とスタンダード・モーターカンパニーが合併。
- 1967年 - レイランド・モータースとBMC(ブリティッシュ・モーターコーポレーション)が合併、ブリティッシュ・レイランドが発足する。
- 1975年 - イギリス労働党政権下で国有化されブリティッシュ・レイランドとなる。
- 1978年 - 社名がBLカーズ(BL Cars LTD. )となる。
- 1981年 - 本田技研工業株式会社(ホンダ)とBLカーズが技術提携、 ホンダ・バラードの姉妹車で最後のトライアンフブランドを冠した乗用車アクレイム(Acclaim )発表。
- 1984年 - トライアンフの名をつけた乗用車が消滅し、アクレイムの後継車でホンダ シビックの姉妹車であるローバー200が登場。
- 1994年 - ローバーグループがBMWに売却される。
- 2000年 - BMWはローバーの資産を分割し売却したが、トライアンフはミニ、ライレーとともに、BMWの資産として保持された。
車種一覧
生産された車種
- トライアンフ・10/20
- トライアンフ・13/35
- トライアンフ・15/50
- トライアンフ・12/16
- トライアンフ・スーパー7
- トライアンフ・スーパー8
- トライアンフ・スーパー9
- トライアンフ・サザンクロス
- トライアンフ・グロリア
- トライアンフ・ドロマイト
- トライアンフ・12
- トライアンフ・1800/2000
- トライアンフ・メイフラワー
- トライアンフ・TR(TR1-TR8)
- トライアンフ・イタリア
- トライアンフ・DoveGTR4
- トライアンフ・スピットファイア
- トライアンフ・GT6
- トライアンフ・ヘラルド
- トライアンフ・ビテス
- トライアンフ・1300
- トライアンフ・1500
- トライアンフ・スタッグ
- トライアンフ・トレド
- トライアンフ・2000/2500
- トライアンフ・ドロマイト - 戦前モデルの名称を復活
- トライアンフ・アクレイム - ホンダ・バラードのライセンス生産。
現在
イギリスのスポーツカーブランドのもう一方の雄、"MG"がMGローバーの主要ブランドとして生産されているが、2000年にBMWよりイギリスの投資グループのフェニックス・コンソーシアムがローバーを買い取る際にもトライアンフのブランドはMiniやライレーなどのブランドと共にBMWの手元に残された。これは北米でBMWのサブ・ブランドとして展開するためとと言われたが、現在はミニのブランドを使用しているのみである。
イギリスを中心としてアメリカ合衆国や日本に於いてもクラシックカーファンの間で多数の個体が大切に維持され、部品の製造供給もいくつかの英米の専門会社により豊富に供給されている。