トム・スネドン
トム・スネドン(Thomas W. Sneddon Jr.、Tom Sneddon、スネッドンとも、1941年 - )は1993年、2003年にマイケル・ジャクソンの性的虐待疑惑の捜査・裁判で有名になったアメリカ合衆国・カリフォルニア州サンタバーバラ地方の検察官。法廷での被告に対する態度が執念深い追及姿勢であるとして、狂犬(マッドドッグ)の呼称を持っていた。だが、最近は角が取れてきたらしく「Snuffy(不愉快な)」のニックネームが付けられている。1人の妻と9人の子供を持つ。
略歴
ノートルダム大学卒。カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院修了。1967年から1969年まではアメリカ軍で働く。1969年から副検事。1977年から犯罪の書類作業を行っており、1983年からはサンタバーバラで検事をしている。現在は6期目。1993年には「Leadership Award」、1995年には「Director's Award」を受賞している。
マイケル・ジャクソンの1993年の事件では両者の間で慰謝料による和解が成立し、刑事裁判として立件できなかった為、本人は煮え湯を飲まされたとコメントしている。その為10年間の間両者は険悪な関係にあり、2003年の裁判は因縁の対決となった。マイケルからはアルバム「HIStory」(1995年)に収録されている「D.S.」という曲においてドム・シェルドンという仮名を用いられ、「彼は冷血漢」と非難されている。これに対しスネドン自身は「マイケルの曲など聞いた事もない」と意に介さない様子であった。
2005年6月13日、裁判は過熱を極めたが、児童誘拐・監禁・恐喝を犯すための陰謀容疑1件、児童に対する猥褻行為容疑4件、児童に対する猥褻行為を試みようとした容疑1件、重罪を犯すことを援助するために酒を飲ませた容疑4件に関し、全てに無罪判決が下った。ある調査の一つでは、この判決に納得いかないとするのは白人の54%・黒人の26%であり、賛成は白人の28%黒人の50%強であったとされる(ただし調査によるズレは大きい)。
最後は「誠実で綿密な捜査をした。謝ることは何もない」「有名人としての要素が裁判に影響した」と語った(ちなみに彼は検事生活で陪審の評決に異議を唱えたことは1度もない)。
豆知識
- トム・スネドンはノートルダム大学在学中ボクシングをやっていたが、マイケル・ジャクソンの2005年の裁判の弁護人の実質的トップであったトーマス・メゼロウもハーバード大学でボクシングをやっていた。