チョーサー (競走馬)
テンプレート:Infobox チョーサー(Chaucer、1900年 - 1926年)は、イギリスの競走馬・種牡馬。大種牡馬の母の父として史上屈指の成功を収めた。馬名の由来は母の名カンタベリーピルグリムよりイングランドの詩人「ジェフリー・チョーサー」を連想したもので、その代表作「カンタベリー物語」が、カンタベリーピルグリム(カンタベリー大聖堂に参詣する巡礼者)によって語られていくという形をとることに関連がある。
その血統背景は一流で、母カンタベリーピルグリムはオークス馬、母の父はセントサイモンの引き立て役となったトリスタン、母の母は1000ギニーと2000ギニーに勝ったピルグリミッジであった。半弟にもスウィンフォードがいるという優れた一族。チョーサーは母の小柄な体格を受け継ぎ、自身も小柄で優れた体格というわけではなかったが、美しい馬体だったと伝えられている。
もっとも競走成績はそれほど優れてはおらず、2-6歳の間にジムクラックステークスやリバプールカップに勝った程度であった。だが、引退後はのちに大馬産家として知られる第17代ダービー伯爵エドワード・スタンリーの初期の生産馬として期待され種牡馬入りすることになる。種牡馬入り後は順調に種牡馬成績を伸ばし、1916年にはサイアーランキングで2位につけた。
産駒は牝馬の活躍が目立ち、キャニオン、ピリオン、シリーニらが活躍。繁殖牝馬として成功したものもシリーニ、スカパフロウなど数多く、母の父としてハイペリオン、フェアウェイ、ファロス、シックル、ファラモンドなどを輩出した。これらの出現により、チョーサーは20世紀で最も優れたブルードメアサイアー(母の父)と呼ばれることもある。牡馬の活躍馬はジョッキークラブステークスでゲインズバラを破ったプリンスチメイ、29戦して22勝したステッドファストがおり、メールラインもプリンスチメイを通じて伸びた。父方子孫はセントサイモンの悲劇を乗り越え一時大きく繁栄、ボワルセルなどが出たが現在は衰退している。1927,1933年チャンピオンブルードメアサイアー。自身は1926年にウッドランド牧場にて死亡。
主な産駒
競走成績によるもの。
- プリンスチメイ(ジョッキークラブステークス)
- ステッドファスト(プリンスオブウェールズステークス、コロネーションカップ、ハードウィックステークス、セントジェームズパレスステークス)
- シリーニ(パークヒルステークス、シェヴェリーパークステークス、ナッソーステークス)
- キャニオン(1000ギニー)
- ピリオン(1000ギニー)
- ダンセロン(2着 - エプソムダービー)
繁殖成績によるもの(競走成績と重複あり)。
- プリンスチメイ(ヴァトウの父)
- シリーニ(ハイペリオン(英首位種牡馬6回)、シックル(米首位種牡馬)、ファラモンドの母)
- スカパフロウ(ファロス(英仏首位種牡馬)、フェアウェイ(英首位種牡馬4回)、フェアアイルの母)
- キャニオン(コロラド、カーリオンの母)
血統表
チョーサーの血統(セントサイモン系 / Pocahontas4×5=9.38% Voltaire5×5=6.25%(父内)) | |||
父 St. Simon 1881年 黒鹿毛 |
Galopin 1872年 黒鹿毛 |
Vedette | Voltigeur |
Mrs. Ridgway | |||
Flying Duchess | The Flying Dutchman | ||
Merope | |||
St. Angela 1865年 鹿毛 |
King Tom | Harkaway | |
Pocahontas | |||
Adeline | Ion | ||
Little Fairy | |||
母 Canterbury Pilgrim 1893年 栗毛 |
Tristan 1878年 栗毛 |
Hermit | Newminster |
Seclusion | |||
Thrift | Stockwell | ||
Braxey | |||
Pilgrimage 1875年 栗毛 |
The Earl, orThe Palmer | Beadsman | |
Madame Eglantine | |||
Lady Audley | Macaroni | ||
Secret F-No.1-g |