シノサウロプテリクス

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テンプレート:生物分類表 シノサウロプテリクスSinosauropteryx,“中国の竜の翼”)は、中生代白亜紀前期(約1億4400万年前~約9900万年前)に生息した体長約1メートルの小型の羽毛恐竜である。中国の表記は中華竜鳥、日本でも漢字表記される場合がある。

1995年に恐竜としては初めて羽毛化石化した状態で発見された。 そのため、鳥類であると当初考えられ中華竜鳥と名付けられたが、羽毛といってもダウンのような綿毛か、あるいは更に祖先的な、鳥の雛に見られる様な皮膚表面のケラチン質が伸長したチューブ状構造物であるとされる[1]。また形態的特徴からも鳥類とも遠縁のコンプソグナトゥス類であることが分かった。

ノコギリ状の歯を持ち、小動物や昆虫等を捕食していたと考えられる。

これまでに発見された獣脚類の中で、全長に対する尾の長さが最も長い。最近の研究により、今まで羽毛であると思われた化石表面の痕跡は、羽毛ではなくケラチン状の皮膚であるとの発表がなされた。が、しかし、さらに最新の研究結果によると、この痕跡部分にメラノゾームが詰まっているのが判明した。メラノゾームは、現生鳥類の羽毛には含まれてはいても、雛鳥も含めた他の動物のケラチンには含まれないことから、羽毛の痕だという再反証がなされた。さらには、2010年、その化石内の羽毛部分にはメラニン色素が残っていて、黄色や茶色や赤色系の発色をしていたと判明した。よって、頚部後ろから背中、尾にかけては、赤褐色ないしは橙色に近い色彩の羽毛を持っていたとされている。

分類体系

脚注

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参考文献

  • 『地球を支配した恐竜と巨大生物たち』 54 - 59頁