シナイ山
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シナイ山(シナイざん、シナイさん、ヘブライ語:הר סיני Hár Sinái、アラビア語:جبل موسى Jábal Sinaí、英語:Mount Sinai)は、シナイ半島にある、モーセが神から十戒を授かったとされる場所[1]。ホレブ山(Horeb)とも呼ばれる[2]。
聖書のシナイ山の正確な場所は定かではないが、アラブ人がジェベル・ムーサー(Jabal Mūsā, アラビア語で「モーセ山」の意)と呼ぶシナイ半島南部の山(標高2,285m)に古くから比定され、アブラハムの宗教によって神聖視されている。ジェベル・ムーサーにはモーセに関わる伝承を持つ泉や岩が数多く存在し、土地の人々の信仰の対象となっている。3世紀には聖カタリナ修道院が建設された。
一方、ジェベル・ムーサー近辺には聖書の描写に合致するような広大な平原[3]が存在しないこと、エジプトからパレスチナへの通り道としては南すぎる、などの理由から、近年、一部の聖書学者たちはその北側のラス・サフサファ(Ras Safsafeh / Sufsafeh)をシナイ山と同定している。