シシウド属
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シシウド属の新芽(株から発芽)。時期はフキノトウと同じ頃。
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シシウド属の花。小さな花が傘状に集まった花序はセリ科の特徴である。
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果実をつけた花序。種子のように見える果実は楕円形で、周囲に薄い膜のような羽がついており、風で飛散する。しかし、飛距離は数メートルから十数メートル程度で、遠くまでは飛散しない。そのため、繁殖力も強いことから群生をつくりやすい。
シシウド属(シシウドぞく、Angelica)は、セリ科の属のひとつ。アンゼリカともいう。
特徴
北半球の広い範囲に分布している越年草または多年草。葉は羽状複葉か3出羽状複葉で、花は複散形花序になり、花弁は基本的に白色で、ときに紫色、緑色がある。果実は扁平になり、分果の側隆条が翼状に広がる。
ヨーロッパを中心に、古くから薬用・食用のハーブとして用いられている。日本に自生するシシウドやアシタバをはじめ、世界に80種ほどが知られている。
主な種
日本の種
- ヒメノダケ テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei
- コウライヒメノダケ テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei
- ノダケ テンプレート:Snamei
- 本州、四国、九州の山野に自生。草丈1-1.5メートルほどの多年草。茎は暗紫色、花期は9-11月。
- ミヤマノダケ テンプレート:Snamei
- シシウド テンプレート:Snamei
- ヨロイグサ テンプレート:Snamei
- エゾノヨロイグサ テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei
- エゾニュウ テンプレート:Snamei
- オオバセンキュウ テンプレート:Snamei
- アマニュウ テンプレート:Snamei
- アシタバ テンプレート:Snamei
- 日本原産で、房総半島から紀伊半島と伊豆諸島の太平洋岸に自生する。別名八丈草(ハチジョウソウ)。
- ハマウド テンプレート:Snamei
- ムニンハマウド テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei
- 絶滅危惧II類
- ムニンハマウド テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei
- シラネセンキュウ テンプレート:Snamei
- ハナビゼリ テンプレート:Snamei
- ウバタケニンジン テンプレート:Snamei
- 絶滅危惧II類
- オオウバタケニンジン テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei
- 絶滅危惧IA類
- ツクシゼリ テンプレート:Snamei
- トウキ テンプレート:Snamei
- 本州中部以北の、山地などに自生し、栽培もされる。漢方ではトウキ(当帰)として、中国の紀元前200年代の書物にも記載があり、生薬として根茎を用いるが、本来の当帰は下記のカラトウキ テンプレート:Snameiのこと。
- ホッカイトウキ[栽培] テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei
- ミヤマトウキ テンプレート:Snamei subsp. テンプレート:Snamei
- ホソバトウキ テンプレート:Snamei(シノニム:テンプレート:Snamei subsp. テンプレート:Snamei)
- 絶滅危惧II類
- イワニンジン テンプレート:Snamei
- イシヅチボウフウ テンプレート:Snamei
- 絶滅危惧IA類
- トサボウフウ テンプレート:Snamei
- 絶滅危惧II類
- イヌトウキ テンプレート:Snamei
- 別名日本山人参とも呼ばれる。九州、四国、中国地方に分布する多年生草本で、草丈0.5-0.8メートルほどになり、根茎が太く育つ。下部の葉は長柄があり、三角状の複葉である。8月頃、多くの白色小花を着けた散形花序をつくる。果実は狭長楕円形で長さ5ミリメートルほどの大きさ。生薬としては4-5年物の根が用いられてきたが、近年栽培されたものが「日本山人参」の名称で、健康食品やサプリメントとして注目されはじめている。
- クマノダケ テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei -(シノニム:テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei)
- 絶滅危惧IB類
- ヤクシマノダケ テンプレート:Snamei
- カワゼンゴ テンプレート:Snamei
- 絶滅危惧IB類
- ヒュウガトウキ テンプレート:Snamei var. テンプレート:Snamei
- 絶滅危惧II類
- ツクシトウキ テンプレート:Snamei
- 絶滅危惧II類
- シナノノダケテンプレート:Snamei
- 絶滅危惧IA類
日本以外の種
- セイヨウトウキ テンプレート:Snamei(別名:アンゼリカ)
- テンプレート:Snamei
- 英名Wild Angelica。ピンク色を帯びた白い頭花をもつ花を直径15センチの円形で、密な散形花序につける。草丈は60センチほどで、鋭いきょ歯がある長楕円形から卵形の小葉を持つ。効能は上記の種と同様。
- カラトウキ テンプレート:Snamei - 英名Chinese angelica。
- オニノダケ テンプレート:Snamei
- 中国北部や朝鮮半島に自生する2年草か短命な宿根草で、紫色の苞を持つ直径12センチの密な散形花序をつける。草丈1-2メートルで、3裂し、きょ歯がある30-40センチの葉を持つ。
ギャラリー
- Angelicakingii.jpg
- Gewone engelwortel R0012890 stengel.JPG
テンプレート:Snameiの葉の基部
- AngelicaEssOil.png
- Angelica archangelica 003.JPG
テンプレート:Snameiの熟した果実
- Angelica archangelica - Köhler–s Medizinal-Pflanzen-158.jpg
- Angelica sylvestris 1.jpg
オーストリアに自生のテンプレート:Snamei
脚注