サイモン・ラトル
テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:Infobox Musician テンプレート:ウィキポータルリンク サー・サイモン・ラトル(Sir Simon Rattle, CBE, FRSA, 1955年1月19日 - )は、イギリスの指揮者。2002年9月よりベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者兼芸術監督を務める。
人物・来歴
リヴァプール生まれ。幼い頃からピアノと打楽器を学び、イングリッシュ・ナショナル・ユース管弦楽団では打楽器奏者を務めた[1]。1971年にロンドンの王立音楽アカデミーに入学し、指揮を学んだ。1974年、ジョン・プレイヤー国際指揮者コンクールに優勝し、ボーンマス交響楽団およびボーンマス・シンフォニエッタの副指揮者に就任した[2]。以後イギリスの主要なオーケストラを指揮し、1977年には、ヤナーチェクの『利口な牝狐の物語』を指揮し[2]、グラインドボーン音楽祭に最年少でデビューした[1]。
20代前半から既にヨーロッパ各地のオーケストラに客演し様々なオーケストラからの主要ポストの申し出を受けたが[1]、1980年に自国のバーミンガム市交響楽団の首席指揮者に就任した[1]。ラトルの就任当時には決して国内的・国際的知名度が高いとは言えなかったこのオーケストラを、徐々に世界的なオーケストラに育て上げた[1][3]。1990年には同オーケストラの音楽監督に就任した[1]。同団との来日も数度果たしている。一方、1979年にロサンジェルス・フィルハーモニックを指揮してアメリカ・デビューを果たし、1981年から1994年まで同楽団の首席客演指揮者となっていた[2]。1994年、イギリス音楽界での貢献が認められ、30代の若さでナイトに叙された[1]。1996年に放送されたテレビ番組『故郷を離れて』では最も優れた芸術番組に与えられる BAFTA賞を受賞している[2]。また、1999年にはバーミンガム市交響楽団との長年にわたる活動に対して "South Bank Show Awards" の "Outstanding Achievement" が贈られた[2]。
2002年、クラウディオ・アバドの後任として、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者兼芸術監督に就任した[1]。ラトルはベルリン・フィルの若年層の聴衆および音楽人開拓のための活動である「Zukunft@BPhil」に取り組み、その一環として映画『ベルリン・フィルと子どもたち』を制作した[4]。こうした青少年育成活動は高く評価され、2005年にドイツの教育分野で権威ある賞であるシラー賞を受賞し[4]、2007年にテレビ雑誌 "Hörze" から「ゴールデン・カメラ」を授与されている[2]。一方でラトルは、古典音楽に対するオーセンティックな演奏に対しても活動の幅を拡げ、古楽の演奏団体であるエイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団に客演している[1]。2004年のBBCプロムスでは、同団と共にワーグナーの『ラインの黄金』を演奏会形式で上演し[2]、その後『ニーベルングの指輪』にも取り組んでいる[2]。2012年7月にはロンドン五輪の開会式でロンドン交響楽団を指揮し、映画「炎のランナー」のテーマ曲を演奏。ローワン・アトキンソン演じるMr.ビーンと共演した。
2013年1月11日(日本標準時)、バイエルン放送が、ベルリン・フィルの首席指揮者を2018年をもって退任すると報じた[5]。ベルリン・フィルも1月10日の日付で2018年での任期終了を発表している[6]。
引用
参考文献
- 音楽之友社編『世界のオーケストラ 123』(1993年)pp.118-119 渡辺和彦「バーミンガム市交響楽団」
- 音楽之友社編『指揮者のすべて』(1996年 ISBN 4-276-96022-3)p.126 寺西基之「ラトル,サイモン」
外部リンク
- Simon Rattle official website
- Berliner Philharmoniker website
- Simon Rattle Recordings on EMI Classics
- Website of the film and education project "Rhythm is it!
テンプレート:バーミンガム市交響楽団首席指揮者・音楽監督 テンプレート:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 歴代首席指揮者
テンプレート:ザルツブルク復活祭音楽祭芸術監督- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 寺西基之 1996年
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 CD EMI TOCE-56099(ストラヴィンスキー「3楽章の交響曲」他)ライナーノート (2008年)
- ↑ 渡辺和彦 1993年
- ↑ 4.0 4.1 ベルリン・フィルト子どもたち(2012年1月28日 閲覧)
- ↑ Dirigent Simon Rattle 2018 ist Schluss in Berlin(バイエルン放送 ドイツ語 2013年1月11日 PDF)
- ↑ Sir Simon Rattle will end his tenure as Chief Conductor in 2018(ベルリン・フィル公式サイト英語版 2013年1月10日)