グレートソード
グレートソード(テンプレート:Lang-en-short)はヨーロッパの武器の一つで、剣の中でも特に大きなものを指す。ただし史実の刀剣にはこのようなカテゴリは存在せず[1]、明確な定義はない。
概要
史実上にも、何に使われたのかすら定かではないような巨大な剣が特注で作られたことはしばしばあり、その中には200センチメートルを超えるようなものも存在した[1]。ツーハンデッドソード(両手剣)の平均的な長さは100〜180センチメートルのため、150センチメートルを超えるあたりからがグレートソードといえるかもしれない。だがそれ以下でも見た者が「大きな剣」と思ったらそれはすべてグレートソードである。定義はきわめて主観的であり、片手剣でもグレートソードと呼ばれる可能性はある。
この長さになると通常の剣のような太刀さばきは不可能で、扱い方としては剣というより槍に近くなるテンプレート:要出典。
- 質量を生かして前方に放り投げるように突きを放つ。
- 大きく振りかぶって叩きつけるように振る。
こうした巨大な両手剣は、槍やハルベルトの柄を断ち切るために特注されたのではないかという意見もある[1]。例えば16世紀ドイツで活躍した傭兵部隊、ランツクネヒトは、ツヴァイヘンダーと呼ばれる両手剣を敵兵の槍を切り落とす用途で活用した[1]。
教会や寺社には非常に長い(2〜5メートルの)刀剣が残っていることがあるが、これは戦勝祈願などで奉納されたものであり実戦で使われていたものではない。
フィクションの題材として
ファンタジーを主題としたテーブルトークRPGやコンピュータRPG、ライトノベル、漫画などでは、しばしばグレートソードやそれに類する巨大な剣が登場する。登場する作品を挙げれば枚挙に暇がないが、例えばグループSNEのテーブルトークRPG『ソード・ワールドRPG』や、同作と世界設定を共有する水野良のライトノベル『ロードス島戦記』では、グレートソードの名称が一般的な両手剣のカテゴリとして登場する。また三浦建太郎の漫画『ベルセルク』では、主人公のガッツが扱う身の丈よりも巨大で重厚な刃を持つ剣「ドラゴンころし」が登場する。
小説や漫画などのフィクション作品においては、グレートソードがツーハンデッドソードなどとはまったく異なる独自の規格・様式を持つ武器であるかのように扱われることもあるがこれは間違いであるテンプレート:要出典。