クメン

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クメン (cumene) は炭化水素に分類される芳香族化合物の一種である。「クメン」は慣用名であり、 クミン酸 (cuminic acid、4-イソプロピル安息香酸) に由来する。IUPAC命名法でその構造は (1-メチルエチル)ベンゼン などと表される。

特異臭を持つ無色透明の液体。引火点は31℃のため引火しやすい。空気中で酸化されて爆発性の過酸化物を生じやすく、酸や強力な酸化剤と激しく反応する。また、皮膚への刺激性が強いため取り扱いには注意が必要である。

ベンゼンプロペンを酸触媒下に縮合させることによって合成する(フリーデル・クラフツ反応)。上記のように、空気酸化により簡単にクメンヒドロペルオキシド(cumene hydroperoxide、C6H5C(CH3)2OOH) に変わることから、クメン法によるフェノールおよびアセトンの工業的合成法の中間体として重要である。

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