カルノタウルス
カルノタウルス (Carnotaurus ) は白亜紀後期に現在の南米大陸に生息した獣脚類の恐竜の一種。「肉食の雄牛」という意味である。他の獣脚類とは異なる特徴を持つ。
概要
カルノタウルスは、目の上に大きめの円錐状の角を持つ。角のある肉食の獣脚類としては、「角のあるトカゲ」という意味の名を持つケラトサウルスが存在するが、こちらは鼻先にあるコブ程度のもので、角竜類以外でこの様な特徴を持つものは見られない。この角については「捕食の際、獲物の体腔に傷をつけ、それを押し広げる」「同種族間での儀式的闘争に用いた」等、様々に解釈されているが結論は出ていない。またカルノタウルスの頭蓋骨は前後に極端に短く、長さと高さがほぼ同じで、これだけでも他の獣脚類と区別できる特徴となっている。 走行に適した発達した後肢を持つ一方で、前肢は4本の指を持つが、ティラノサウルスより更に短く、特に前腕部の縮小が著しく、上腕部から直接指が生えているようにも見える。
化石発見当初、この化石には皮膚の痕跡が残っており、その結果恐竜の皮膚組織について詳しいことが分かったため、それまで想像でしかなかった皮膚組織の詳しい研究が進むことになった。
フィクションにおけるカルノタウルス
ディズニーのアニメ映画『ダイナソー』にカナタウルスという名前でカルノタウルスが登場した。ここではカルノタウルスをティラノサウルス級の体格に描いていたが、実際のカルノタウルスは全長9メートル、体重2トン程度の一般的な大型肉食恐竜である。同時代の南米には、ティラノサウルスと並ぶ巨体のギガノトサウルスやマプサウルスが生息しており、カルノタウルスは食物連鎖の頂点ではない。
マイケル・クライトンの小説『ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』においては、皮膚にも視覚をもちカメレオンをはるかに超えた水準で背景に合わせ体色を変える恐竜として登場する。これはあくまでもフィクションとしての設定である。[1]
『爆竜戦隊アバレンジャー』では劇場版及びTV本編終盤にて、カルノタウルスが進化した爆竜・カルノリュータスが敵として登場。カスモシールドンと合体し、バクレンオーとなる。
『古代王者恐竜キング』では、強さ最高の2000として登場。また、アニメで主人公の仲間であるレックスのパートナーとして登場し、正義の味方のイメージが湧いて出た。
備考
- ↑ カメレオンでさえ、大型の物はほとんど体色を変えない。大きく厚みのある動物が完全に背景にとけ込むには、背景の物体すべてと自分の体・相手の目の位置を計算し、相手や背景の動きに合わせ瞬時に体色を変える能力、逆光の場合は発光能力が必要である。そこまでしても、横から見れば、背景から浮き上がり地面に影もできる。インディ・ジョーンズ/最後の聖戦試練参照。