オオハム
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オオハム(大波武、学名:Gavia arctica)は、アビ目アビ科に分類される鳥類の1種。日本へは冬鳥として飛来する。
分布
北ヨーロッパからシベリア、カムチャツカ、アラスカ西部、南はバイカル湖、アムール川で繁殖し、冬季はやや南下してヨーロッパの大西洋沿岸や、黒海沿岸、沿海州から中国東部にかけての日本海、東シナ海沿岸に渡り越冬する。
日本では冬鳥として、九州以北の沿岸に飛来する。
形態
全長約72cm (58-73cm)、翼開長約120cm (110-130cm)。アビより大型で、シロエリオオハムよりも大きい。頭頂は平らであり[1]、くちばしは黒色でまっすぐとがる。くちばしはシロエリオオハムに比べ、長くて太い[1]。
雌雄同色。夏羽の前頸は緑色光沢のある黒色で、背は黒色に白色の角斑が並ぶ。冬羽では背面は暗褐色で、下面は白色。泳いでいるとき後脇に白色部が見える。幼羽は後頸と背が淡い褐色で、背には淡色の羽縁が認められ不明瞭なまだら模様に見える[1]。
生態
越冬時は、海上で生活している。沿岸の海上のほか、港湾や河口、沿岸近くの湖沼に入ることもある[1]。警戒時には体を水面に深く沈める。主に魚類などを潜水して捕食する。飛翔の際は水面を足で蹴って助走を行い、小刻みな翼動で直線的に飛ぶ。
Sibley分類体系上の位置
画像
左上がオオハム。
脚注
参考文献
- 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年
- 真木広造他 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年
- 高野伸二 『カラー写真による 日本産鳥類図鑑』、東海大学出版会、1981年、185頁。
関連項目