アララギ
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『アララギ』は日本を代表する短歌結社誌。1908年(明治41年)に伊藤左千夫を中心に『阿羅々木』として創刊。翌年『アララギ』と改題され、正岡子規門下の歌人らが集まった根岸短歌会の機関誌となった。
1997年12月廃刊。これを不満とした同人たちの手により『新アララギ』『短歌21世紀』『青南』『アララギ派』の四派に分かれ新創刊され、それぞれ後継結社を名乗った。
主な歌人
- 石原純
- 伊藤左千夫(馬酔木創刊)
- 鹿児島寿蔵
- 古泉千樫(アララギ退会)
- 五味保義
- 近藤芳美(未来創刊)
- 斎藤茂吉
- 佐藤佐太郎(歩道創刊)
- 島木赤彦(比牟呂創刊)
- 清水房雄
- 釈迢空(アララギ退会)
- 高安国世(塔創刊)
- 土屋文明
- 長塚節
- 原阿佐緒
- 宮地伸一
- 結城哀草果
- 蕨真一郎
- 平福百穂
- 岡麓
アララギ派・アララギ系
子規の短歌論を信奉し『アララギ』に拠った歌人たちをアララギ派と称する。写実的、生活密着的歌風を特徴とし、近代的人間の深層心理に迫り、知性的で分析的な解釈をした。アララギの系譜を引く結社全てを合わせると現在に到るまで歌壇の最大勢力である。1997年の『アララギ』の分裂に伴って『アララギ派』という結社誌が新たに創刊されたため、以降は、両者を区別するためアララギ系と言い換えるようになった。広義の意味でアララギ系に分類される結社には『新アララギ』『短歌21世紀』『未来』『塔』『歩道』などの全国結社のほか、『柊』『林泉』『群山』『関西アララギ』等をはじめ非常に多くの地方結社がある。