アマデウス
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『アマデウス』(Amadeus)は、イギリスの劇作家ピーター・シェーファーによって著された戯曲。宮廷楽師として社会的な地位がある音楽家サリエリが、台頭してきた理解されぬ若き音楽家モーツァルトの天才を理解「できてしまった」ことによる確執と苦悩を描く。初演は1979年のロンドンのオリヴィエ劇場(ナショナル・シアター)。演出はピーター・ホール。翌年にはアメリカ合衆国に渡り、ニューヨーク・ブロードウェイのブロードハースト劇場で上演された。1981年には戯曲部門でトニー賞を受賞した。
アマデウス(「神に愛される」の意味)とは、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのミドルネームから来ている。
日本でも1982年、サリエリ:九代目松本幸四郎/モーツァルト:江守徹という顔ぶれで日本語版初演。好評を博して幸四郎・江守版で1983、1985、1986と再演。1993年からは、サリエリは引き続き幸四郎、モーツァルトに七代目市川染五郎(幸四郎の息子)を新たに迎えて、1995、1998、2004年と再演。2011年には、幸四郎のサリエリ、モーツァルト武田真治で上演。2004年千秋楽時点で上演回数、また幸四郎のサリエリの回数は400回に達し、幸四郎の当たり役として親しまれる舞台となっている。