どかべん
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どかべんは、「どか弁」または「どか辨」の字を当て、土木作業等に従事する日雇労働者の俗称である土方(どかた)の「どか」と弁当または弁当箱の「べん」を略した呼び名で、土方が常用した金属製の大きな蓋付きの弁当箱または弁当を言う。
公共職業安定所(現、ハローワーク)による紹介・斡旋で働いた失業対策労働者の日給が240円(100円2枚と10円4枚)であったことからにこよんと呼ばれた日雇労働者が、激しい肉体労働によって空腹となりそれを補い満たす見合った食事の量を得るために長さ20cm、幅10cm、高さ5cm(cmはそれぞれ程度)のアルミ製の大型の弁当箱を用いた弁当を食したことに由来する。おかずとしては梅干一つを弁当の中央に入れたもの(いわゆる「日の丸弁当」)がよく見られた。
アルミ製の弁当箱は梅干の酸により腐蝕がおき、長期間の使用によって蓋の部分に穴が空くことがあったが弁当箱の材質も新たな次代の石油製品のプラスチック製に移行し徐々に廃れていった。併せて水島新司の漫画『ドカベン』の知名度が高まってからは本来の意味の弁当または弁当箱を指さず、ドカベンと言うと漫画、またはその主人公・山田太郎を指すことが多くなった。なお、山田太郎の「ドカベン」というあだ名も「ドカッと大きな弁当箱」の弁当を食べることに由来している(その由来のあだ名は、若き日の加山雄三も頂戴していた)。