邪聖剣ネクロマンサー
テンプレート:Infobox 邪聖剣ネクロマンサー(じゃせいけんネクロマンサー)はハドソンから発売されたゲームソフト。1988年1月22日にPCエンジン用のロールプレイングゲームとしてHuCARDで発売された。
PCエンジン対応としては初のロールプレイングゲームでもある。
作品解説
当時のゲーム機としては最高の同時発色数を謳ったPCエンジンの機能を駆使し、戦闘シーンでは敵キャラから音を立てて血が吹き出たり、内臓を模したグロテスクな敵が登場した。TVCMでのキャッチフレーズは「夜、一人では遊ばないでください」。画像と音楽は非常に凝った作りになっている。敵の名前はクトゥルフ神話を題材にしている。シナリオは三条陸である(エンディングクレジットで確認できる)。
独特の戦闘バランスに加え、洞窟の壁には様々な抜け道が存在し、最後の大陸に渡るために必要な抜け道もあるなど、攻略は非常に難しい。
セーブ方式は、宿屋で示される、平仮名カタカナ英字混じりのひたすら長いパスワード。記録や入力ミスで続けられなくなったり、急にレベルが跳ね上がったりするような現象が起きた。隠しステータスに恐怖値と言うものがあるらしく、逃げたり死んだりする事で加算され、仲間が戦闘中に恐れをなして逃げ出してしまうと言った現象も見られた。
様々な部分でH・R・ギーガーのイメージに影響を受けたビジュアルであるが、当時発売されたPCエンジン版のパッケージ等に使用されている剣を咥えている骸骨のようなイラストは、ギーガー本人のイラストである。本作のための描き下ろしではなく、先に発表された『Spell3』に収録されたイラストを、パッケージとして使用許諾を受けたものである。
2006年12月2日よりWiiのバーチャルコンソールで、2009年12月16日からゲームアーカイブス(PSP・PS3)で配信されたほか、2010年12月20日発売の『PC Engine GameBox』(iOS)にも収録されている。
また、2009年4月27日より、続編である『邪聖剣ネクロマンサー2』が携帯電話アプリとしてNTTドコモから配信され、後にau・ソフトバンクからも配信された。そして、2010年6月16日には、2からさらにアレンジを加えた強化移植版になる『邪聖剣ネクロマンサー NIGHTMARE REBORN』がニンテンドーDSiウェアで配信された(800DSiポイント)。
ストーリー
魔空王アザトースの復活により、魔物が徘徊する世界に一人の勇者(主人公)が現れた。主人公は王様から 2人の家来を借り、かつて神々がアザトースを封印するために鍛えたと言われる邪聖剣ネクロマンサーを探す旅に出る。
登場人物
仲間
3人のパーティーであり主人公以外に仲間は2人しか連れて行けない。
- 主人公
- 世界を救うために現れた勇者。攻撃、防御、すばやさのバランスがいい。魔法もわりと強めだがMPが少ないので注意。最高レベルは62。
- ライム
- 攻撃魔法を得意とする女魔法使い。回復魔法も使える。すばやさも比較的高く、序盤から最終戦まで使える安定キャラ。最高レベルは54。
- カオス
- 防御魔法を得意とする魔法使い。ライムと比べてすばやさが低いため非常に使いにくいが、回復や防御魔法が豊富のため、ボス敵相手には強い。毒魔法はカオス専用だが非常に強力。毒状態になったキャラはパラメータが大きく低下する。最高レベルは50。
- バロン
- 魔法はまったく使えないが力持ち。終盤に手に入る武器「レジェルダー」を持たせれば主人公に迫る攻撃力となる。他方すばやさが非常に低いので連続攻撃を受けやすく、後半は攻撃がほとんど当たらなくなる。最高レベルは46。
- マイスト
- 人呼んで「はやてのマイスト」。非常にすばやいが、攻撃力は低い。逃げながら目的地に到達する可能性も高い。しかし、終盤では敵が強くなりなかなか攻撃出来ず、少しの魔法とアイテムの使用くらいしかできないが、このゲームは敵に対して素早さが高いと連続攻撃ができるので、直接攻撃力は意外と高い。レジェルダーを装備できればさらに使える。最高レベルは64。
- ロミナ
- 謎の女魔法戦士。最初はなにもできないくらい弱いが、15LVあたりから成長が加速、30LVあたりからは成長速度が非常に速くなり、成長すれば高位の魔法も使用可能となる。とはいえ元々のパラメータが低いので、能力はやり込まない限り最終盤まで他のキャラに追いつかない。最高レベルは62。
その他
- ミランダ
- 魔物の呪いによってミランダの像に封印されたお嬢様。封印が解かれた後に、魔物が洞窟の壁に消えていく所を見たという証言によって、ゲーム攻略のヒントを与えるが、壁の抜け穴の場所とミランダの像の置いてある場所がかなりずれており、ミスリーディングをするためのキャラになっている。
主な敵
- 魔空王アザトース
- ボスキャラであり、全体魔法を駆使した連続攻撃が多く、倒すにはかなりの防御魔法・アイテムなどの準備と時間を要する。
携帯電話版
- 「着☆あぷ♪」(現「ハドソン☆プレミアム」)にて、90xiシリーズ限定でiアプリとして配信。月315円。au版・ソフトバンクモバイル版も配信開始。こちらは当初は525円のダウンロード販売形式(現在はドコモ・au・ソフトバンクモバイルともポイント制)。ただし、ゲーム中で大陸毎に通信・ダウンロードを行なう為パケット料金がかかる。
- 携帯版は全体的に修正が入り追加装備等もある。(ダゴンシルドやオーラシルド等)キャラ毎の使用可能魔法にも変更が入り、PCエンジン版で使えなかったものが使えたり、逆に使えなくなっていたりもする。また、最大の変更点は、大ボスクラスの4人(ツァトゥグア・ナイアラトテップ・ハストゥール・ヨグソトース)が、物語の要所で中ボスとして登場してくる点とランダメリアに戻ればいつでも仲間を入れ替える事ができるようになった点(但し、外れている仲間は成長しない)。
- 公式サイトのサンプル画像では、主人公の名前は「キース」。
- レベルの最大値が全員一律で99となっている。また、ステータス上昇も固定値となった。
- 経験値、お金といった数値データが一定値を超えると表示されなくなる。(9999999が最大値。千万以降が0として表示される。現在のところバージョンアップ予定がない為、仕様である)
コミック版
人間関係などゲームと違って独自の設定を持つ漫画作品である。
ストーリー
主人公ケインは旅の途中でロミナを救う。剣の腕を見込まれたケインは、ライムとカオスとともに邪聖剣ネクロマンサーを探し、魔空王アザトースを倒す旅に出る。そして3人の後をマイストとロミナが追いかけ合流する。 タロネスで水を汚染している魔物を倒そうと地下に潜ると、そこにはマイストの兄ホークの死体が横たわっていた。ケインはホークの遺したスターサファイアのついた短剣で魔物を倒して街を救った。 次にハルモニアに向かった一行は、怪しまれて城に入れてもらえない。そんなとき領主ラインハルトの娘ミランダが石像にされてしまう。ケインは五光塔に挑戦し五芒星を手に入れミランダを救うことに成功する。 ラインハルトからお礼にエギノスの書をもらうと、そこには大魔術師アブラメリンがネクロマンサーを3つの聖杯に分割したことなどが書かれていた。これらを手にいれるために一行は天空の迷宮へと向かう。しかし、魔物と戦っている間にカオスが一人で聖杯をすべて手に入れネクロマンサーを復活させてしまう。カオスはアブラメリンの子孫で、ネクロマンサーを狙い覇王になろうとしていたのだった。 しかしカオスはネクロマンサーを鞘から抜いた直後に雷に撃たれて死んでしまった。ネクロマンサーはケインが持ち、アザトースの棲む凶魔島へ総攻撃が始まる。ケインがアザトースに出会い、ネクロマンサーを引き抜くとケインはネクロマンサーに精神を支配され、味方を次々に斬り殺していく。 ロミナを斬ったとき、ネクロマンサーは完全な復活を遂げた。ロミナは水の女神ミオネリアの末裔であり、その血は聖水としてネクロマンサーに祝福を与えたのだった。 これによってケインは正気に戻りアザトースを倒す。戦いが終わった後、人の手に余るネクロマンサーの処分を王に頼んだケインは、ロミナをつれて再び旅立つのだった。
その他
- 独自の隠しパラメーターが多く、中には修正が効かない物もある。(ザコ敵から逃げてばかりいると、ボス敵だろうが戦闘中に勝手に逃げ出すようになる、等)
- 素早さのパラメーターの影響が非常に大きい。攻撃の順番や命中率に影響するだけではなく、敵味方関わらず素早いキャラクターが鈍いキャラクターに直接攻撃を行うと、最高で3回連続して攻撃を行う事が可能のため、素早さが遅いキャラクターはそれだけで大きなハンデを背負うことになる。