松川温泉
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松川温泉(まつかわおんせん)は、岩手県八幡平市(旧国陸奥国、明治以降は陸中国)にある温泉。
アクセス
- 自家用車:東北自動車道西根ICもしくは松尾八幡平ICより約30分
- バス:盛岡駅前から岩手県北自動車で松川温泉行に乗車。所要時間1時間30分。途中に急坂があり冬期は路面が凍結して通常のバス走行が困難になるため、八幡平ロイヤルホテル - 松川温泉間において、四輪駆動のボンネットバスが代走することで知られる。
泉質
温泉街
岩手県道212号雫石東八幡平線の途中、標高800mの松尾寄木(まつおよりき)に位置する。十和田八幡平国立公園の南東のはずれに位置している。八幡平樹海ライン(じゅかいらいん)の入り口の手前にあるが、冬場でも温泉街までは除雪されている。
3軒の温泉宿が存在。おのおのの宿が敷地内に源泉を持っている。
近くには日本初の地熱発電所である、松川地熱発電所が存在。地熱発電所から得られる温泉は、当地では用いられず東八幡平温泉まで引湯されている。地熱発電立地は温泉を掘削した際に蒸気が多く噴出することが契機となった(地熱発電には蒸気が必要)。
歴史
開湯は280年前といわれる。
その他
温泉地周辺の生物相
- 樹木:ブナ、ミズナラ、ミズ、ダテカンバ、ナナカマド、ウツギ、カエデなどの落葉広葉樹の原生林の中に温泉街があるため、岩手県内でも紅葉の美しい所とされる。
- 山菜:春は、フキノトウに始まり、フキ、シノダケ(通称根曲がり竹)、ミズ、ウド、コゴミ、ゼンマイ、ワラビがよくとれる。秋は、ボリ、ナメコ、マイタケなどのキノコ類がよくとれる山菜の里である。
- 動物:ウサギ、タヌキ、キツネ、テンなどが温泉宿周辺まで出没する。まれにニホンザルも見られる。ツキノワグマが多いので、山菜取りやキノコ狩りの時は注意が必要である。
- 松川:温泉街の側を流れる松川は、温泉宿や地熱発電所の排水が酸性なためか、魚類や水生昆虫相は貧弱なようである。
登山
3つの登山口があり、西側に源太ヶ岳(げんたがだけ)(大深山荘)登山口、南側に三ツ石山(みついしやま)(三ツ石山荘)登山口、南東側に姥倉山(うばくらやま)登山口がある。姥倉山は岩手山登山のルートでもある。