太平島

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ファイル:Tizard Bank, Spratly Islands.png
鄭和群礁(左上の島が太平島)

太平島(たいへいとう)(テンプレート:Lang-vi) は、南沙諸島(スプラトリー諸島)の北部に位置する諸島最大の鄭和群礁環礁)の一部を形成している。この環礁には鴻庥島もある。別称は黄山馬礁がある。現在は中華民国(台湾)が実効支配し、行政区画は高雄市旗津区中興里に帰属している。中華民国にとっては、この島はシーレーン防衛の要衝にあたり、警備のため軍人と警察官が常駐している。他の島と同じように中華民国、中華人民共和国ベトナムフィリピンが領有権を主張している。

概要

  • 面積:0.43平方キロメートル
  • 位置:北緯10°23'、東経114°22'。
  • 気候:熱帯に属し南西モンスーンの期間は雨期になる
  • 地勢:東西に長くて平たい島。長さ1500m 幅500m 程度
  • 軍事:中華民国空軍の1150mの滑走路を有する。島が小さいため島の全長に端から端に渡って建設している。
  • 空港:太平島空港

歴史

  • 1907年:日本漁船が付近で操業開始。
  • 1929年4月:日本人による太平島での硫黄採掘事業が開始。世界恐慌の影響を受け間もなく採掘は中止となり、日本の業者は離島。
  • 1933年4月10日フランス軍が太平島を占拠、日本人を退去させる。
  • 1935年平田末治海軍省台湾総督府が協力して開洋興業株式会社を設立
  • 1935年4月:フランスが30名のベトナム人を太平島に移住させる。
  • 1936年12月:開洋興業が硫黄採掘調査を実施
  • 1938年8月9日:日本海軍により日本人の島内開発を顕彰する石碑を建立
  • 1938年10月30日:日本海軍により守備隊及び台湾人労働者が太平島に派遣される
  • 1939年4月:日本軍による太平島占拠が行われ長島と改名、高雄市の管轄とされる。海軍陸戦隊、気象情報部隊、通信・偵察部隊が駐屯
  • 1944年:日本海軍により潜水艦基地が建設される
  • 1945年12月12日:日本の敗戦に伴い中華民国政府は「南沙管理処」を広東省政府に設置。発電施設及び気象観測施設を修理
  • 1946年10月5日:フランス軍による南威島及び太平島上陸が行われる。中華民国の抗議により両国で帰属を巡る協議が行われる予定であったが、ベトナム戦争の影響でフランスは会談を放棄。
  • 1946年11月24日:中華民国政府は「中業号」「永興号」「太平号」「中建号」を派遣
  • 1946年12月12日:中華民国政府、太平島を広東省政府の管轄とする。
  • 1949年12月7日:中華民国の蒋介石が一旦崩壊した南京国民政府を台湾において再始動。
  • 1950年フィリピン民間人が太平島に進出、硫黄の採掘を行う
  • 1952年日華平和条約で、日本が太平島を含む南沙諸島の放棄を確認。
  • 1956年6月5日:「南沙守備区」に改編され海軍陸戦隊の駐屯開始。
  • 1960年9月9日:高雄郵便局の支局が設置される
  • 1960年10月31日:測候所を気象台に昇格
  • 1963年7月:郵便局が台北市郵便局の管轄に変更
  • 1963年行政院に「南海開発チーム」が設置
  • 1968年:「南海開発チーム」が「南海資源開発所」に昇格
  • 1967年10月:中国青年反共救国団「暑期育楽活動南彊遠航隊」が「南疆屏障」石碑を建設
  • 1975年:中華民国政府がフィリピン、ベトナム、マレーシアに対し南沙諸島の領有権は中華民国に帰属するとの声明を発表
  • 1980年1月12日内政部地政司による「南彊鎖鑰」石碑の建設
  • 1980年2月16日行政院が太平島を高雄市旗津区に帰属させることを発表
  • 1992年6月12日:内政部に「南沙チーム」設立準備委員会が設置
  • 2000年1月28日:「海岸巡防署」が新設され太平島周辺の警備を管轄
  • 2006年:台湾政府による1150mの滑走路建設開始。太平島の環境問題が注目されるようになる。
  • 2008年1月25日:新空港(太平島空港)完成
  • 2008年2月2日:台湾の陳水扁総統が軍用機で上陸、島を視察。台湾総統の上陸はこれが初

名称の由来

太平島の名称は1945年の日本の敗戦以降に命名されたものである。中華民国海軍の太平艦が現地に赴き接収事務を行ったことにより命名された。それ以前は「黄山馬峙」と称されていた。

中国語以外の名称としては"Itu Aba Island"がある。これはマレー語で「あれは何だ」という意味である。

外部リンク

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