乗工社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

乗工社(じょうこうしゃ 英名:JOE WORKS)はかつて存在した日本の鉄道模型メーカーである。モデルスイモンがそのブランドを継承した。

鉄道模型趣味誌上で活動していたアマチュア模型グループの「けむりプロ」や「87.PRECINCT(87分署)」を母体とし、珊瑚模型店から発売されたナローゲージ蒸気機関車の模型「ダックス」などを基礎として、1974年(昭和49)年に創業した。当初はHOナローゲージ(HOe)の製品を主体としていたが、1980年代後半からは日本型ファインスケールであるHOj(1/87・12mm)の製品も発売していた。Nゲージのボディーキットも手がけた。一時期はつつじヶ丘駅近くにショールームを設けていた。完成品ではシンガーフィニッシュと呼称したウェザリングを施したバリエーションを通常の完成品より高値で販売していた。

国内では比較的、地味な印象の模型会社であったが、技術力は高く、フェロースイスグループの一員として高級ブラスモデルの生産を引き受けていた。

HOナローゲージでは一時期「パワーユニット(PU)」なるプラスティック製フレーム+キャラメルモーターの動力装置をSL、DL等に積極的に採用して多車種展開していた。

16番ゲージ(1/80,16.5mm)の製品は乗工社の別ブランドである三田模型名義で発売していた。

1999年には、創業25周年記念として、それまで完成品がなかったC56形蒸気機関車をNゲージ完成品として発売したが、2000年に破産し、廃業となった。

廃業後、モデルスイモンが一部の予定品の発売を引き継いでいる。近年では乗工社のブランドでも製品を発売している。

特記事項

  • 加藤製作所製の小型DL(大井川鐵道のDB1等)製品や酒井製作所製の小型DLでは、台枠に「KATO WORKS」ないし「SAKAI WORKS」と刻まれるべき部分を「JOE WORKS」としている。
  • 同様に初期製品のKOPPELも、銘板に「JOE WORKS」と刻まれている。
テンプレート:Asbox