フランベルジェ
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フランベルジェ(flamberge)とは、刀身が波打つ剣の総称である。ドイツ語ではフランベルク(Flamberg)といい、主に片手剣の場合を指す。
刀身の揺らめきが炎のように見えるため、炎を意味するフランス語のフランブワン(flamboyant)にちなんでこの名前がついた。
概要
フランベルジェには、大型で両手持ちの長剣ツヴァイヘンダーから細身の片手剣まで様々なものが知られている。
その特殊な刀身が肉を引き裂き、止血しにくくするため、一般に殺傷能力が高い。衛生事情が現代と比べ物にならなかった時代には、破傷風などに感染して死ぬ例が多かったという。
治りづらい傷を作るため、「死よりも苦痛を与える剣」として知られる。前線の兵士が敵の馬上の騎士の槍先を切り落とすのに都合がよい、敵の剣による攻撃を受け流すのに都合がよい、などの利点もあるという。叙事詩に登場するカール大帝につかえたとされる騎士ルノー・ド・モントーバンがこの剣を愛用していた。
銃器が開発され、剣は日の目を見なくなったが、それでもこの剣は美術的評価と共に生産されつづけた。
関連項目
- フランボヤン様式、フランボヤン建築
- 波打った刃をもつ中華圏の長柄の得物。同様の殺傷効果を持つ。
- 波打った刃をもつ東南アジア圏の短剣。レリーフ等から9世紀には存在した。