エルズワース・ケリー
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エルズワース・ケリー(Ellsworth Kelly, 1923年 -)は、20世紀~21世紀のアメリカの画家。
ケリーは1923年ニューヨーク州ニューバーグに生まれた。第二次大戦の軍役を経て、戦後はボストン・ミュージアム・スクールに学んだ。その後、1948年から6年間はフランスに滞在し、ハンス・アルプ、ブランクーシらの影響を受け、コラージュやレリーフの作品を制作していた。
1954年アメリカへ戻り、1956年、ニューヨークのパーソンズ画廊で初の個展を開催した。1963年のカッセルのドクメンタ、1966年のヴェネツィア・ビエンナーレにも出品している。
第二次大戦後の抽象表現主義の作家のなかで、いわゆる「ハード・エッジ」(色面の輪郭が目立つ作風)の代表的な作家と見なされる。くっきりとした幾何学的形態の色面、色相対比を意識した色の組み合わせ、変形キャンヴァスの使用などにより、形態と色彩という絵画の根本的要素のもたらす視覚的効果を追求している。彫刻作品もある。
代表作
- 青・緑・赤(1962-63)(メトロポリタン美術館)
- 緑・青・赤(1964)(ニューヨーク、ホイットニー美術館)