ウルトラマンノア
『ウルトラマンノア』は円谷プロダクションが製作した ULTRA N PROJECT の第1弾作品、あるいはその作品中に登場する巨大ヒーローの呼び名。
概要
メディア展開は、幼児・児童向け雑誌であるテレビマガジン、てれびくんにての雑誌連載が中心だった。雑誌連載時のタイトルは「バトルオブドリームNOA」。
他の ULTRA N PROJECT には映画での展開を行なう『ULTRAMAN』、テレビシリーズの『ウルトラマンネクサス』がある。『ウルトラマンネクサス』の最終話では主人公・孤門一輝を適応者(デュナミスト)としてノア自身も登場を果たした。
N PROJECT の祖としての存在であると同時に、ウルトラマン・ザ・ネクスト→ウルトラマンネクサスの段階を経て強化されていった光の力と、決して希望を捨てない人々の心の力によって姿を現した究極最終形態(ウルティメイト・ファイナル・スタイル)でもあり、テンプレート:要出典範囲
キャラクターとしてのウルトラマンノア
- 身長:50メートル(ノアイージスを含む全高は55メートル)
- 体重:5万5000トン
- 年齢:35万歳以上(「生物かどうかも不明」と併記されている)
太古より全宇宙の平和を守り続ける伝説の存在。光の国のウルトラ戦士からもウルトラマンキング同様伝説の超人と言われている。永い時を越えて受け継がれてきた神秘の光とデュナミストの融合により誕生する光の巨人・ウルトラマンの本来の姿であり、究極最終形態(ウルティメイトファイナルスタイル)でもある。眩い白銀の光を身に纏い、背中に備わる伸縮自在の翼「ノアイージス」の力で時空超越すら可能にし、神業の如き奇跡を発現させる。
闇の巨人・ダークザギと時空を超えた死闘を繰り広げ、ダークザギ共々次元の彼方に姿を消したが、その光は地球のデュナミスト達に受け継がれ、『ウルトラマンネクサス』最終話において主人公・孤門一輝をデュナミストとして再びその雄姿を現出し、圧倒的な強さでダークザギを葬った。
現在、彼自身が持てる力全てを発揮した映像作品は存在せず、後述にある数多くの能力を殆ど使用していない。また客演での登場もその神秘性・特別性を強く押し出している。バトルオブドリームNOAではウルトラマンキングを一方的な戦いで倒したザギを倒し、『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』に出演した際、光の国のウルトラ戦士全員が力を合わせなければ行えないマルチバース(他世界宇宙)への移動をいとも容易く行える、人々の光(希望の心)を元に自らの力の一部を貸し与えるなど、ウルトラ戦士の中でも格別に強大な能力を有した存在である。
非常に強大かつ神秘的な存在であるが、その行動の指針として「希望を諦めない者への支援」という姿勢が見られ、事実『ULTRAMAN』では、生命の危機に晒されながらも、愛する者達を護る意志を最後まで持ち続けた真木舜一の姿がそれであり、『ネクサス』でも溝呂木との最終決戦で、受け継がれる光の真の意味に気づいた姫矢准、残り少ない命の中で生きる意義を見いだした千樹憐、孤門の叱咤で絶望の闇をはね除けた西条凪、そして平和な時と大切なものを失い、傷ついても尚戦い続け、強大なダークザギとの最終決戦に挑んだ孤門一輝、という具合に一体化したデュナミスト達は最後まで希望を捨てなかった。
『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』において、アークベリアルに苦戦しながらも戦い続けるウルトラマンゼロと仲間達、彼等を応援する人々もまた「諦めない者」達であり、ノアは彼等を救う為に介入した。
また、これらとは別にDVD-BOX『ウルトラマンネクサス TV COMPLETE DVD-BOX』では、ザギとの戦いから3年後の世界で、ダークルシフェルと対峙する物語『再臨-ドリームス-』が小説として発表されている。
デザイン
それまでのデザインと大きくかけ離れたウルトラマンとなり、全身がほぼ銀一色で、赤いラインが随所に見られた従来型ウルトラマンのような赤い部分は胸部のカラータイマーであるエナジーコアのみ。従来のウルトラマンと違い、所謂球状あるいは多角形のカラータイマーは存在せず、眼に3本の縦筋が入っているというデザインは、ザ・ネクストやネクサスにも踏襲されている。
身体モールドは筋肉質に施され、黒いラインも入っている。背部ノアイージス部の硬質なデザインと翼状に据え付けられたのもそれまでになかったもので、ノアイージスの形状はも所謂横に広がる翼ではなく、仏像の後光のような、上に伸びた形となっている。頭部ラインもそれまでのウルトラマンと違い、頭部上部左右の装飾内の小さな空きスペースがみられる。なお、ノアイージスの無いダークザギの背部は棘状になっている。
ノアイージスは設定では伸縮自在だが、ライブステージなどでは、アクションとの関係で背部に収納された状態になることもある。ネクサス最終話では常に出放しで、アクションとの関係から短い登場時間だったものの、主人公孤門の劇中最初で最後の変身に加え、究極のウルトラマンとして最強最大の敵を倒したことで印象を残したと、『テレビマガジンスペシャル ウルトラマンネクサス&ウルトラマンマックス』(講談社)では評されている。
能力
- ライトニング・ノア (※37話) ※『ウルトラマンネクサス』内での使用話(最終話)
- 別名、稲妻超絶光線。右手首に左拳を打ちつけるように腕を組み、幾重もの超絶光子プラズマを重ね合わせ、七色の光として放つノアの決め技である超必殺光線。『ネクサス』最終話ではダークザギのライトニング・ザギとぶつかり合ったが、更に強いパワーを発揮して押し戻し、ダークザギを宇宙の塵に帰した。
- ノア・インフェルノ (37話)
- 拳に纏った1兆度の炎を拳と共に敵に叩きつける。『ネクサス』最終回でダークザギに放った際は炎の柱を形成し、その一撃だけでダークザギを大気圏外まで抵抗させずに吹き飛ばした。
- グラビティ・ノア
- 両掌から放つ超重力波動が、相手を押しつぶして粉々に粉砕する驚愕技。最終回に於いてダークザギが使用したグラビティ・ザギのノア版。重力破壊光線。
- ノア・スパーク (37話)
- スパークした両手から同時に発射する牽制用の光の刃。ダークザギに両腕を接触させた状態で使用、ダメージを与えた。
- ノア・サンダーボルト
- ノアイージス左右の先端からそれぞれ放電、それが交差して、雷状の強烈な電撃となる。
- ノア・ブリザード
- 絶対零度のブリザードで相手を永久氷壁に封じる。
- ノア・シュート
- 左手に添えた右拳から強力弾を打ち込む。
- シャイニング・ノア
- 体から放つ光で相手を消滅させる。
- ノア・ウェーブ
- 手から放つ光が偽物の正体を暴き、仲間を呪縛から解放し、傷ついた相手の体力を回復させる等の奇跡を起こす。
- ノア・リフレクション
- 敵が繰り出した光線技を反射して撃ち返す。
- ノア・ギャラクシー
- 特殊波動で集めたアステロイドベルトの隕石群を操る。
- ノア・ミラージュ
- 自らの幻影を作り出し、敵を翻弄する。
- ノア・スルーアイ
- 両目から発せられる特殊光線で、不可視のものを可視化させる。
- ノア・パンチ
- 超重力波動を放ちながら繰り出す必殺パンチ。
- ノア・キック (37話)
- 超重力波動を放ちながら繰り出す必殺キック。その威力はダークザギの巨体をも一発で空中に浮かせ、吹き飛ばす程。
- ノア・エルボー (37話)
- 超高速で決める肘打ち。ダークザギのキックを防いだ後に両腕で当て、ノア・スパークに繋げた。
- ノア・ザ・ファイナル
- ノア3大究極技の1つ。自身の全エネルギーと引き替えに次元の狭間に相手を封印する最大最後の大技である。雑誌展開ではダークザギとの最終決戦で使用し、ダークザギを自分もろともM78星雲世界から『ネクサス』世界へ戻したが、この能力の使用でエネルギーを大幅に失ってしまい、以降『ネクサス』最終回でノアの姿に覚醒するまではザ・ネクストやネクサスという不完全な姿で戦うこととなる。
- ディメンション・ノア
- ノア3大究極技の1つ。ノアイージスから発するディメンショナルエナジーで、時空を超える能力。この能力故に、あらゆる次元のウルトラマン世界にノアはその姿を現すことができる[1]。
- ウルティメイト・ノア
- ノア3大究極技の1つとされるが、技の詳細は不明。
なお、これらの技の中で「ノアイージス」を使用する技(ノア・ザ・ファイナル、ディメンション・ノア、ウルティメイト・ノア)以外は、ダークザギも同系統の技を使用できる(ザギには「ノアイージス」に相当する機関が無いため)。ただし、効果は全く異なるがザギ・ザ・ファイナルという名前の技は存在する。
ウルトラマンノアの戦いの歴史
- 2万年以上前(ネクサス世界)
- M80さそり座球状星団にある来訪者の星にてスペースビーストを壊滅させる。しかし、自身もそのエネルギーの殆どを使い果たし、眠りにつく。自らが作り出したウルティノイドザギの暴走を畏れた来訪者により、彼らの星は破壊される。その際に、ザギと共に、眠りについていたノアも異世界に飛ばされる。
- 不明(M78星雲世界)
- 時代は不明だが、ウルトラ6兄弟と共闘してダークザギや怪獣軍団と戦っている(『バトルオブドリームNOA』)。ダークザギとの最終決戦において「ノア・ザ・ファイナル」を使い、共に次元の彼方へと消え去った。この際ダークザギは体を失い、地球に向かう。またノアもその力の殆どを失い、ウルトラマン・ザ・ネクストの姿となる。
- 西暦2004年(ネクサス世界)
- スペースビースト、ザ・ワンを追って地球へ飛来、航空自衛隊隊員の真木舜一を最初の適能者として選び融合、ザ・ワンを撃退するも、彼の命を救うために力の殆どを使い眠りにつく(『ULTRAMAN』)。
- 西暦2008年(ネクサス世界)
- 巨大スペースビーストの登場により、眠りから目覚めた彼は姫矢准を第二の適能者として選び、再び戦いを始める。
- 西暦2009年(ネクサス世界)
- ダークメフィストとの戦いの後、千樹憐を第三の適能者として選ぶ。イズマエルとの戦いの後、西条凪を第四の適能者として選ぶが、ダークザギの罠にはまり光を奪われる。その後孤門一輝を第五の適能者としてダークザギと対峙、2004年の記憶を取り戻した人々の声援により、ウルトラマンノアとしての姿を取り戻し、ライトニングノアにてダークザギを撃破する(『ウルトラマンネクサス』)。
- ギャラクシークライシス以降の未来(アナザースペースの世界)
- アークベリアルとの最終決戦に挑んでいたウルトラマンゼロの前に現れ、彼に『ウルティメイトイージス』を授けている[2]。(映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』)
- その他
- 小説
- 西暦2012年(ネクサス世界)
- ダークザギ戦から3年後、人々の恐怖の記憶を力に現れた、ダークザギをも超える最強の闇の巨人=ダークルシフェルを相手に、孤門が変身し立ち向かう。
イメージソング
- 『NOA 奇跡をその手に』
- 作詞、作曲:円谷一美 / 編曲:大門一也 / 歌:Project DMM
- 『NOA Nostargia』
- 作詞、作曲、編曲:円谷一美 / 歌:Project DMM
ゲーム
プレイステーション2ソフト『ウルトラマンネクサス』で、一定条件を満たせばウルトラマンノアとダークザギが登場する。どちらも対戦モード等で操作可能。
脚注
テンプレート:脚注ヘルプ- ↑ 実際にノアが姿を現したのは、『バトルオブドリームNOA』におけるM78星雲世界と『ウルトラマンゼロ THE MOVIE』におけるアナザースペース。
- ↑ なお、アナザースペースでウルティメイトイージスは「バラージの盾」と呼ばれており、伝説上の秘宝としてノアの石像と共に鏡の星の神殿に祀られており、その盾の欠片もゼロと共に旅をするランとナオの兄弟の一族の秘宝として受け継がれていたものである。実は『ウルトラマン』でも古代都市「バラージ」が存在し、神殿には「ノアの神」と呼ばれるウルトラマンと瓜二つの神の石像があり、民達によって崇められている。これらの事実については『ウルトラマン列伝』でもゼロとゾフィーによって言及され、関連性も示唆されている。